自分で洗車することでトラブルの前兆にも気がつきやすい
洗車? ワックスがけ? そんなこと、クルマを手に入れてから一度もしたことがない! なんて人は意外に少なくない。
しかも近頃は、新車購入時にボディコーティングを施工するケースが増えた。コーティングは汚れを付着しにくくするものだが、効果を長期間持続させるには正しいお手入れ方法があり、それも含めすべてを他人任せにする人が増えている。
愛車のお手入れは、時間と手間がかかり面倒だ、というのはよくわかる。しかし、洗車に限ったことではないが、汚れたものをキレイにするのは気持ちがいい。それをあなた自身が自らの手でやった、となると気分が上がること請け合いなのだ。
しかも、手間をかけて洗車すると、その美しさを保とうと気をつかうようになる。また、隅々まで見ることで、愛車の状態もつぶさにチェックでき、不具合の発生を未然に防止することにも繋がる。つまり「愛車をもっと大事にしよう」、そんな気持ちも湧いてくるのだ。
愛車との触れ合いは日々のドライブだけじゃない。晴れた休日は「洗車」というクルマとのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがだろうか?
そんな洗車のきっかけにしてほしいのが4月28日。語呂合わせだが428=ヨイツヤ=良い艶ということで、洗車の日と呼ばれている。
そうはいってもこれまで洗車をしてこなかった人は、どうすればいいのか、今ひとつわからないというのが本音だろう。ここでは簡単に洗車の手順について紹介しよう。
まずは埃や泥などを水で洗い流そう。コツはシャンプーをよく泡立て、スポンジに泡をたっぷりとつけること。泡がボディにキズをつけないためのクッション的な役割を果たしてくれる。
そして、洗車の順番は、ホイールやタイヤなど、泥汚れがひどい箇所から始めるといい。これを最後にすると汚れが飛び散り二度手間になるのだ。
さらに油分を含んだ水アカはやっかいな汚れ。水を弾いてしまい高圧洗浄機でも落ちにくい。一般的なシャンプーではなく、専用の水アカ落としを使うのベターだ。また、虫の死骸や鳥フンは時間が経つと落ちにくくなるばかりか、塗装を侵食する。“付いたらすぐ落とす”が基本であることを憶えておこう。
洗車のあとは、ボディに艶を与えるワックスだ。ワックスは薄く塗るのが基本。タテ、ヨコと交互にワックスをかけると成分が均一に塗れる。塗る&拭き取る作業は、パートごとに行なうのがセオリーだ。
また、手間のかかる固形ワックスに対し、手軽に作業できる液体ワックスも増えている。時間がない人などは、こちらを使うと便利だ。ボディカラーに合ったタイプを選ぼう。
洗車の際、ボディと一緒に行っておきたいのが、ガラスの撥水コーティングである。雨の日の視界を確保する上で有効な手段だ。ガラス撥水コーティング剤は乾燥するスピードが速い。ムラにならなようにするには、施工する部位を分け素早く、丁寧にタテ、ヨコと塗り込んでいくといい。
同時にウインドウの内側もチェック。ウインドウ内側が汚れると曇りやすくなるので、固く絞ったタオルで拭いたり、専用クリーナーで汚れを落とそう。
最後に室内だ。汚れた車内はバイキンの巣窟みたいなもの。そのまま放置すると汚れが落とせなくなり、さらに悪臭を発生することも……。そうなる前にきちんとケアしよう。
ドア内張の汚れは中性洗剤を溶かした水とブラシで落とせる。また、保護ツヤ出し剤は布に吹きかけて施工するといい。
ざっと紹介したが、カー用品店には洗車にかかわるアイテムが多数取りそろえられている。自分のクルマに適合したアイテムをひととおり備え、快適かつ効果的な洗車を実施してほしい。