この記事をまとめると
■今の時代、さまざまなボディタイプのクルマが売れている
■昔はトヨタ カローラのような大衆セダンが人気だった
■この時代から既にトヨタ同士のライバル対決が始まっていた
トヨタの同系車種のライバル関係は今も昔も変わらない
いまどきの売れ筋モデルを探るべく販売ランキングをみると、ホンダN-BOXとトヨタ・ヤリスがトップ争いを繰り広げている。ボディタイプで見れば軽自動車も含むコンパクトカーやミニバンそしてSUVが新車販売の中心となっている。
しかし昭和から平成初期にかけて人気モデルというと、トヨタ・カローラクラスなどの、いわゆる“大衆セダン”であった。カローラに対し、日産サニー、ホンダ・シビック、マツダ・ファミリア、三菱ランサーなど、各メーカーはこぞってライバル車をラインアップしていた。一般的にはカローラをメインとし、他メーカーライバル車との間で激しい販売競争が行われていたのだが、カローラから見て最大の強敵は身内、つまりトヨタ車にいたのである。
歴史の長いカローラであるが、そのなかでとくによく売れたモデルとしては、1979年にデビューした4代目と、1987年にデビューした6代目を挙げる関係者が多い。6代目が新車として販売されていた当時を知っているA氏いわく、「とにかくスーパーホワイトⅡ(カラーコード040)のセダンがよく売れました。中間グレードのXEと上級グレードのSEサルーン(それらをベースとした特別仕様車がとくによく売れた)が販売の中心でしたね。少し暗めな赤系統色ともいえる“マルーン”の内装色が当時爆発的に売れていたスーパーホワイトⅡのトヨタ・マークⅡ系と同じ内装色というのもウケていたようです。もちろん、サニーやシビックと商談で競り合うこともありましたが、それより厄介だったのが、カリーナとコロナの1.5リッターモデルでした」と語ってくれた。