この記事をまとめると
■昭和中期に流行ったオート三輪の立ち位置を振り返る
■現在でも公道を走ることが可能で維持も比較的容易だ
■普通運転免許を持っていれば運転できるので特殊な免許は不要となる
オート三輪ってどんな扱いの車両だったの?
電動キックボードも含めて、最近は公道走行可能な車両が増えてきた。それに従って、三輪バイクの水色ナンバーなど、どんな免許で乗れるかよくわからない例が増えてきた。電動キックボードは現時点では試験段階とはいえ、ナンバーが付いているのに免許は不要というから、わけがわからない状況だ。
さかのぼってみて、同様によくわからないのが、ダイハツのミゼットなどのオート三輪だ。ミゼットといっても、ミゼットIIではなく、小さな三輪トラックの初代のことで、実車を改めて見てみると、超が付くほど小さくて、どんな免許で乗れるのかよくわからなかったりする。そもそも今でも公道を走れるのかも気になる。
結論から言うと、車検を取得してナンバーが付いていれば、現在でも公道を問題なく走ることができる。免許については、ポイントになるのが車両総重量で、400kgを超えればバイク(バイクベースの三輪車もあった)ではなく、自動車扱い。排気量については360cc以下であれば1968年まであった軽免許もしくは三輪自動車免許で運転はできた。もちろんその上位免許となる普通免許でも可能だった。
軽免許は廃止されたあと、限定解除すれば普通免許への書き換えができたので、現在は普通免許で運転できることになる。つまり、普通車というか、軽自動車扱いというわけだ。ちなみに丸ハンドルになってからのミゼットの排気量は305cc。各部の操作も足もとが非常に狭かったりする意外は、それほど違いはなく、ちょっと器用な人ならすぐに運転できるレベル。
360cc以下の当時の軽自動車扱いとなるので、ナンバーは白くて小さなもので、これは頼めば今でも新規発行が可能となっている。ぜひ運転したり所有したりしてみてほしいが、ここのところの旧車高騰はミゼットにも波及していて、200万円以上が当たり前で300万円台もあるほどでおいそれとは手が出せない。パーツについてはミゼットと言われて思い浮かぶ、最後期のMP5であれば、アフターも含めて想像以上に入手が可能だ。