この記事をまとめると
■最近、車両火災のニュースを目にすることが多い
■その危険は事故や故障の際だけでなく、日常にも潜んでいる
■車両火災の原因と発生してしまった際の対処法を紹介する
エンジンの排気音が大きくなったら要注意
ここのところ、ニュースで目にすることが多い「車両火災」。道路上で車両が赤々と燃える光景は衝撃的で、とても怖いものです。車両火災は衝突事故や故障などが原因というイメージがあるかもしれませんが、車内にうっかり置き忘れたものが火災の原因を引き起こすなど、その危険は日常にも潜んでいます。今回はそのさまざまな原因と、万が一発生してしまった際の対処法をご紹介したいと思います。
まず事故の衝撃によって起こる火災としては、燃料ポンプの破損などにより漏れた燃料に火花などが飛び、引火してしまったり、オイル漏れによって高温のオイルが可燃物に接触したりすること。また、漏電やスパークといった電気系統の不具合による出火をするケースが多くなっています。とくに、純正品ではなくクルマの購入後に市販品を取り付けたカーナビやオーディオ、ドライブレコーダーなど、電源を必要とする機器の接続不備が原因となることが多いので、ショートする危険性がないかどうか、今一度確認しておきましょう。
これらは日頃の点検を怠ったために、故障に気づかず乗り続けていることで火災を引き起こすこともありますので、定められた点検整備、車検の際にしっかり見てもらい、不具合があれば修理しておくことも大切です。認可を受けていないマフラーを取り付けたり、壊れたマフラーを使い続けていると排気の熱が溜まりやすく、火災の原因を作る可能性があるのでカスタムする際にも注意が必要です。
そして、走行中にこんな症状が出たら、走行を続けると火災を引き起こす可能性があるのが、エンジンの排気音が大きくなったとき。エンジンの振動が大きくなったとき。アクセルペダルを踏んでも、なんだか加速しない気がするとき。バッテリーを交換したのに、エンジンが始動しにくいとき。これらの症状に気づいたら、すみやかに点検整備を受けましょう。
続いて、うっかりやってしまいそうな行動が原因となる火災について。ランチタイムに駐車場でエンジンをかけたまま、昼寝をしている営業マンなどをよく見かけますね。徹夜で走って遠方へ出かけ、目的地がオープンするまで仮眠をとる、なんてこともよくあることですが、この際に運転席を倒して眠っている人は要注意。寝ている間にアクセルペダルに足がのってしまい、空ぶかしをし続けてエンジンが高温状態となる状況が続くと、車両火災を引き起こすことになる場合があります。仮眠をとる場合は助手席や後席に移動するようにしましょう。
また、枯れ草やダンボールなど燃えやすいものが付近にある場所でエンジンをかけたまま駐車するのも危険。雪が降っている中で屋根のない場所で長時間駐車をする場合には、降り積もった雪がマフラーを塞ぎ、火災ではありませんが一酸化炭素中毒をおこす可能性もありますので注意しましょう。