この記事をまとめると
■車速連動ドアロックという装備がある
■クルマが一定の速度に達すると自動でドアロックされる仕組みだ
■この記事では車速連動ドアロックのメリット・デメリットを解説する
事件に巻き込まれた際のリスクを低減することができる
皆さんはクルマを運転中にドアロックをしていますか? それとも、しないで走行していますか? なかには、自分がどっちの状態で走っているのかわからない、気にしたことがない、という人もいるかもしれないですね。
じつはこのドアロックする派・しない派にはそれぞれに持論があり、それがある機能の肯定派・否定派にわかれているのです。
その機能とは、クルマが走り出して一定の速度に達すると、自動でドアロックされる「車速連動ドアロック(オートドアロック)」。これはすべてのクルマについているわけではなく、自動車メーカーによって考え方が異なっていたり、同じメーカーでもついている車種とついていない車種が混在していることがあるような状況です。今回はそのメリット・デメリットを紹介し、皆さんがどちらに合うか、どう使ったらいいのか、今一度考えるきっかけにしていただければと思います。
まずメリットですが、運転中にドアロックする派の人にとっては、いちいちスイッチを押す手間が省けるということ。車速連動ドアロックがついているクルマは、シフトをPに入れたり、エンジンをオフにすると自動で解錠する機能があることがほとんどなので、降りる際に再びスイッチを押す手間も省けることになります。
また、運転中のドアロックは、同乗者が誤ってドアレバーを触ってしまい、ドアが開いてしまう危険を防止するためにも有効です。これはよく、「子どもがいたずらでドアを開けるのを防ぐため」の機能と混同されがちなのですが、それはまた別に「チャイルドロック」という機能が多くのクルマに備わっています。ドアロックの場合は、ロックボタンを解除すれば内側からドアが開けられるようになりますが、チャイルドロックをオンにしておくとロックボタンに関係なく、外側からしかドアが開けられないようになるのが異なる点。
子どもが2〜3歳になると自分でロックボタンをいたずらする可能性も出てくるので、もし子どものいたずら防止として使うのであれば、ドアロックではなくチャイルドロックを使うべきです。ただ、悪いこと・してはいけないことの分別がつく年齢になり、自分でドアロックボタンを操作することはないと判断できれば、うっかりミスや何かの拍子にドアレバーに触れてしまうことを防止すればいいわけですし、子どもが自分でドアを開けて乗り降りをすることが多くなった時にもドアロックの方が便利だといえます。
お年寄りを乗せる場合にも、走行中にどこか手でつかまるもの探して、うっかりドアレバーをつかんでドアが開いてしまった、という事態も報告されていますので、家族などを乗せることが多い人は車速連動ドアロックがあると安心ではないでしょうか。
そしてもうひとつ、走行中に交差点の信号待ちなどで停止した際を狙って、助手席や後席のドアを開けてバッグや荷物などを持ち逃げされるという盗難事件がありました。近年では、あおり運転などで進路を塞がれ、いきなり加害車両から人が降りてきて、ドアから引きずり出されるなどという悪質な事件も報告されています。逃げるチャンスを狙ってエンジンをかけたままにしていたものの、気が動転してドアロックをすることまで頭が回らないことも想像できます。どちらも、ドアロックがかかっていれば防げたはずですので、防犯のためにドアロックをしておく人も多くなっていると思います。