この記事をまとめると
■日本と海外で交通違反に対する罪の重さに大きな違いがあるのかを考察
■国際条約が制定されたが、国や地域によって交通事情に違いがあり一概に比較できない
■アメリカの交通違反に対する取り締まりはとりわけ厳しい
取り締まりや罰則を単純に比較することはできない
クルマを日常生活で使用するなかで、駐車違反やスピード違反などの交通違反にユーザーが直面する場合がある。違反となれば、運転免許の点数制度により規定された点数が減り、それによって運転免許が一定期間停止したり、または免許が取り消しになる場合もある。
こうした交通違反に対して、日本と海外では大きな違いがあるのだろうか。
まず考えるべきは、こうした違反は何に対する違反なのか、という点だろう。運転する行為としての違反は、道路交通法に対する違反である。そのため、日本の自動車教習所では、道路交通法で定めるさまざまな法規について学び、その認識を高めて、その効果を筆記試験で判断している。
もし、この道路交通法の内容が国や地域によって大きく違えば、違反に対する罰則などにも差が生じてしまうだろう。こうしたことを防ぐためにも、世界の国や地域で、道路交通法に対する共通認識が必要になってくる。そこで、第二次世界大戦のあと、国際連合による会議体で、道路運送と自動車輸送に関する国際条約を制定し、日本を含め数多くの国や地域がその国際条約に加盟している。
しかし、実際に世界各国を巡ってみると、国や地域によって交通事情だけではなく、社会事業に違いがあり、その違いは日本と比べてかなり大きいという印象を受ける場合もある。そうなると、交通違反の取り締まりのあり方で、日本とは多少違いが生じることも考えられる。
また、国際条約のなかでは、道路交通法など加盟する国や地域で定める法律に基づいて、それぞれが行政処分などを規定している。そのため、日本は海外と比べて交通違反に対する「重さ」が違うのかと問われても、明確な回答は難しいだろう。