まず、EVオーナーであればすでに活用している人も多く、EVに興味を持つ人が魅力的に感じることが多いのが、いつでもどこでも1500W程度の外部給電が可能なこと。EVさえあれば、そしてバッテリーに余裕があれば、どこでも電子レンジや電気ポットなどの電化製品が使えるので、ドライブ先ではクルマが電源となって、楽しみ方が広がります。これは、あらかじめコンセントが装備されているEVもあれば、専用のアダプターを充電口などに装着することで、コンセントとして使えるようになるEVもあります。これを「V2L(Vehicle to Load)」と呼んでいます。
次に、EVを災害など「非常時の備え」として購入したり、自宅で太陽光発電を設置している場合の余剰電力を貯め、必要な時に使うための蓄電池として購入する人も増えています。これは「V2H(Vehicle to Home)」と言って、専用機器を介することで、自宅とEVとで電力を相互に行き来させることができるようにするシステム。このV2Hのメリットは大きく4つあり、1つ目は一般的な家庭用蓄電池と比べて、電池容量が大きいので長時間の電気使用が可能となること。一般的な家庭用蓄電池は5〜12kWh程度なのですが、EVなら軽自動車のサクラ/ekクロスEVでも20kWhあり、アリアなら91kWhにもなります。日常的にはそれほどの大容量は必要なくても、万が一の停電や災害時などには、長く持つ方が安心ですね。