この記事をまとめると
■購入検討の際、ディーラーでは試乗をすることができる
■時間はだいたい15〜20分ほど
■どのような点をチェックすべきかについて解説する
市街地は格好のテストコース
ディーラーで試乗する時は、セールスマンが同乗して、販売店の周辺をひとまわりすることが多い。15〜20分だから「そんな短い時間でクルマの良し悪しがわかるのか?」という疑問も生じる。
漠然と運転すると何もわからないが、集中すれば得られる情報は多い。とくに大切なのが、試乗を開始した後の5分間だ。試乗の開始直後は車両に慣れていないから、違和感が明確にわかる。時間が経過すると、運転に慣れて、無意識にクルマに合わせてしまうので注意したい。私自身、メーカーの広報車両を試乗する時も、運転の開始直後はとくに集中している。
販売店でクルマを受け取って試乗を開始したら、まず敷地から車道に降りる段差で、足まわりの柔軟性や突き上げ感がわかる。車道を走り始めたあとも、路上の細かなデコボコの伝わりやすさを確認する。乗り心地は低速域で粗さが生じるから、市街地は格好のテストコースだ。
加速する時は、アクセル操作に対して、速度が正確に変化するかを確かめる。巡航状態に移ったら、周囲の交通の流れを妨げない範囲で、時速40km、あるいは50kmなど、一定の速度で走りやすいかチェックする。
信号の手前で減速する時は、ブレーキの踏み方と、速度の下がり方を確認する。交差点を右左折する時は、ステアリング操作時の重さ、横断歩道上の歩行者がフロントピラー(柱)の陰に隠れないか、といった点もチェックする。