この記事をまとめると
■タイヤのバランス取りの効果について解説
■タイヤとホイールを組んだだけだと、回転時の重量のバランスが崩れてしまう
■バランス取りよって、タイヤがきれいに回るようになる
タイヤもホイールもまん丸じゃない!
タイヤ交換の工賃には、通常、バランス調整費がセットになって含まれている。タイヤはホイールに組み付けてはじめて使えるパーツなので、組み付け作業が必要なのはわかる。
でもバランス調整って、何のために?
じつは、タイヤもホイールも決してまん丸ではない。そのためにバランス調整が欠かせないのだ。
タイヤというのは、360度のトレッド部を9分割した金型に、溶かしたゴムを流し込んで作るので、極端な話、9角形になりやすい。つまり真円度にはバラツキが生じてしまう。
カーカスやコードも重ね具合に微妙な違いがあるので、重量も部分・部分で偏りが!
その証拠に、多くの新品タイヤには黄色い「軽点マーク」と(タイヤ個体のもっとも軽い部分)、赤い「ユニフォミティマーク」(タイヤ個体のもっとも外周が大きくなっている部分)を小さな点でペイントし、ホイールと組み付けるときの目安にしているほど。
ホイールもホイールで公差もあれば、エアバルブを取り付けるところだけ、重量バランスも異なるし、ユーズドであれば、わずかな歪みや曲がりがあることも……。
それゆえ、ただ単にタイヤとホイールを組んだだけだと、回転時の重量のバランスが崩れることになるわけだ。
その結果、
・ハンドル振れ
・操縦不安定
・偏摩耗
・異常振動
といった弊害が出るので、タイヤをホイールに組んだときは、必ずバランス調整を行なうことになっている。