「世紀の大発明か!!」と瞬間的に大フィーバー! でもよく考えると「要らない」と気がついたのか消えたクルマの装備6選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■昔デビューした懐かしの装備を振り返る

■当時はイロモノでもその後に人気装備となっている例もある

■いま復活しても通用しそうなアイテムが昔オプションで設定されていた

消滅した装備たちはいまのクルマを作り上げる礎となった

 クルマの装備には、世紀の大発明として登場し、その後、普及し、なくてはならなくなったものもあれば、瞬間風速的に話題になったものの、その後、まったく普及せず、消えていったものもある。前者では例えば1981年にホンダが発売したジャイロセンサーを利用したナビの先駆、ホンダ・エレクトロ・ジャイロロケーターがある。

 一方、後者の一瞬だけ登場した装備としては、まず、かつてのトヨタ・マークII兄弟がオプションで世界初採用したサイドウインドウワイパーだ。ドアミラーが国産車に採用されたこともあって、ドアミラーの視界を確保するためでもあったようだが、もちろん、サイドガラスに付いているのではなく(ウインドウの昇降ができなくなるでしょ)、Aピラーの付け根のパネルに付いていたのだが、珍しさはあっても、どうしても必要かっ!! と言われれば、かなり微妙。オプション装着率の低さもあってか、いつの間にか消えていった装備のひとつだった。

 スバルらしくもあり、しかし長続きしなかった装備として挙げられるのが、90年代のスバル車、たとえばグランドワゴン、アウトバックなどにオプションとして用意されていたカーゴファン(セダンのB4にもあったらしい)。ラゲッジルームの壁面に備わる換気用ファンで、釣り道具や釣った魚、ペットなどを乗せる際の臭いを換気してくれるというもの。アイデアとしては抜群なのだが、当時の装着車の記憶では、ブーンというファンの音が、後席はもちろん、前席にも聞こえ、そのノイズが普及を妨げたような気がする。とはいえ、スバルファンに多い釣り人には好評だったようだ。ペットをラゲッジルームに乗せたドライブでは、犬の聴覚が優れている故、ファンのノイズは微妙である。ノイズレスが可能なら、愛犬家として復活してほしいところではある。

 換気にかかわる装備が出てきたところで、もうひとつ。80年代のホンダCR-Xにも、似たようなオプション装備があった。それが”新鮮感覚”なルーフベンチレーション。運転席頭上とルーフ後部にオーバーヘッドスタイルのルーフベンチレーションが備わり、風量2段切り替えで換気ができるというもの。おそらく、航空機の天井ベンチレーションからヒントを得たはずだが、雨の日はともかく、おそらく「窓を開ければいいじゃん」となって、普及はしなかった。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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