この記事をまとめると
■AT免許の限定解除の内容を解説
■限定解除の方がMT免許を安く取れるという噂の真相に迫る
■タクシーなどを運転するのに必要な普通二種免許の内容についても解説
最初からMT免許を取ったほうが費用を抑えられる
運転免許証には限定されたものがある。バイクの場合は昔からおなじみで、ナナハンを乗るのには限定解除が必要だったというのはよく耳にした。意味としては普通自動二輪に限定されたものを大型も乗れるように解除するというものだった。クルマでおなじみなのはAT限定だろう。その名のとおり、ATしか乗れないという限定された免許のため、MTには乗れない。ただし、次第にMTに乗りたいと思ったとき、AT限定からの解除を行うことで、MTにも乗ることができる。一説にはAT限定を取ってから、限定解除してMTに乗れるようにしたほうが時間も費用も抑えられるということも言われたがどうなのだろうか?
まずAT限定を限定解除する場合の内容はというと、教習所内のみでの技能教習で、MTに関係する坂道発進などを習うだけで学科も不要。場内審査に合格すればおしまいで、時間にして最低で4時限なのでラクはラクだ。ちなみに費用としては5万円少々といったところなので、限定解除という点では面倒ではないが、最初からMT免許を取ったほうが2〜3万円の差なので安いし、時間もあまり変わらない。
さらに限定解除とは少し違うが、普通免許の派生としてあるのがタクシーやハイヤーで営業するのに必要な普通二種免許だ。乗るクルマの車格は同じだけに、上記のAT限定からの解除のようにラクかと思いきや、仕事としてお客さんを乗せるため、かなり難しい。学科についても同じだろうから免除されると思いきや、旅客輸送についての項目などがあるので、学科試験を受ける必要がある。
教習については、路肩に寄せて止める際のポイントを学ぶ程度に思っている人もいるが、実際は一種免許にはない鋭角、つまりV字の曲がり角を曲がる、といった項目があったりする。また路上での停車も指示にただ従って止まればいいのではなく、本当に止まっていい場所なのか最終的な判断が必要だったりする。もちろん、引っ掛け問題的な指示が出される。そして懐かしい卒業検定も、一種が100点満点中70点以上で合格なのに対して、80点以上が必要で、ここも厳しい基準となっている。結局のところイチから取るのと同じようなものだ。
このように仕事で使う免許となると業務上の責任も重くなるため、難しいものが多いが、準中型は高校生の就職用に新設されたこともあって、普通免許を持っていなくても取得できる。まず費用はあって20万円ぐらい。ないと40万円以上はかかる。ただし教習内容は簡単で、普通免許にプラスして貨物車固有のポイントを教習と学科で学ぶ程度で難易度はそれほどではない。また普通免許を持っていると、AT限定解除レベルの低い難易度で取ることができる。