この記事をまとめると
■トヨタのハリアーがザガートとコラボしていた
■初代と2代目に設定されており、それぞれ200台の限定販売だった
■限定車という面とトヨペット店の50周年記念特別仕様車という面がった
ザガートが手掛けたスペシャルすぎるハリアーがあった
イタリアのカロッツェリアとして名を馳せるザガート。日本ではオーテックジャパン(当時)と共同開発で生まれた「オーテック ザガートステルビオ」が知られるところだが、じつは日産車以外にもザガートが手掛け、ザガートの名前を冠した日本社が存在していた。
それが、あのトヨタの人気クロスオーバーSUVであるハリアーをベースとしたもので、その名も「ハリアー ザガート」というもの。こちらはモデリスタとザガートの共同開発車となっていた。
このモデルは、初代ハリアーが登場しておよそ半年後に200台限定でリリース。ただし、発表はハリアーデビュー直後の東京オートサロンであり、新車の開発と並行してザガート版が計画されていたことが伺えるタイミングとなっていた。
そんなハリアーザガートは、当時のカタログにも「迫力のワイド&ロー・フォルム」と書かれているように大迫力のエアロパーツを装着していたことが最大の特徴。
ザガート社がデザインしたそのオーバーフェンダーや前後パンパ―などによって全幅は80ミリも拡大されており(全長も伸びている)、大迫力のエクステリアとなっていたのである。
今でこそSUVをスポーティにドレスアップするのは定番となっているが、クロスオーバーSUVブーム以前に登場した(というか火付け役となった)ハリアーが、デビューと並行してこのようなモデルを用意していたというのは驚くほかないだろう。
さらなる驚きポイントとして、このハリアーザガート、なんと2代目モデルにも設定されていたという点。2代目モデルは登場と同時の発表ではなく、2006年に当時の販売チャネルであるトヨペット店の50周年記念特別仕様車として登場している。
この2代目モデルも初代と同様、ザガートデザインのエアロパーツをまとってワイド&ローなスタイルを実現。オーバーフェンダーも、初代よりもさらに大きくボディパネルを覆うブリスター形状が進化しており、一目見たら忘れることができないインパクトの大きなルックスとなっていた。
残念ながらその後の3代目と現行型である4代目にはザガートが手掛けたモデルは存在していないが、これらをザガートがアレンジしたらどのような仕上がりになったのか、気になるところである。