この記事をまとめると
■街中で見かける何の変哲もないクルマがレースのベースカーとなっている場合がある
■初代ヴィッツのワンメイクレースではローパワーの「B」もしくは「F」がベースだった
■N-ONEのワンメイクレースでは公平を期すためにレースに参戦できるのはCVTのみだ
レースのベースカーはスポーツモデルとは限らない
モータースポーツに参戦している車種といえば、当然ながらスポーツカーというイメージが強いかもしれない。しかし、なかには一見するとモータースポーツには程遠い車種がレース車両のベースとなっているケースもあったのだ。
そこで今回は、そんな普通のクルマをベースとしたモータースポーツ参戦マシンをご紹介しよう。
トヨタ ヴィッツ
現在ではヤリスと名前を変え、ワンメイクレースである「ヤリスカップ」が開催されていることを知っている人は多いだろう。現在のベースとなっているのは、120馬力を発生する1.5リッターエンジンを搭載したガソリンモデルで、意外にもホットなグレードがベースとなっている。
ただ、初代ヴィッツでワンメイクレースが行われていたころのベースマシンは、1.5リッターエンジンを搭載した「RS」などではなく、もっともローパワーな1リッターエンジンを搭載したグレードがベースとなっていたのだ。
ベースとなったのは、もっともベーシックな「B」もしくは「F」グレードであり、見た目は完全に営業車か近所の買い物グルマ。エンジンもわずか70馬力の997ccで、一見すると速さとは無縁の仕様だった。しかし、ローパワー故にごまかしが効かず、ドライビングスキル向上には打ってつけの入門レースとなっていたのである。