この記事をまとめると
■デザインがぶっ飛んでいた国産車を紹介
■かなり攻めたデザインにもかかわらずセールスは好調だったモデルもある
■マイナーチェンジで無難なデザインになってしまった残念な車種も登場
やっぱりホンダは凄かった!? デザインがピカイチなクルマ
長い自動車史において、さまざまなスタイルのクルマが誕生しているが、そのなかにはどうにも理解し難いフォルムのクルマも少なからず存在している。そこで今回は、果敢にも日本人の美意識に挑戦したぶっ飛んだデザインの日本車を紹介したい。
ホンダ・インスパイア(初代)
“ぶっ飛んだデザイン”と聞いて、どうにも奇抜なものばかり連想したくなるが、トールボーイから一転、ペッタンコデザインなどで時代を牽引(翻弄?)した、ホンダ車のなかでも、随一のラディカルなデザインを誇る1台として初代インスパイアを挙げたい。
センセーショナル初代シティ、2代目のサイバーCR-X、FF車なのに信じられないくらいボンネット高が低かった3代目プレリュードなどを差し置いてでも。まあ、何が凄いかといえば、縦置きの5気筒(!)エンジンをFFミッドシップマウント(!!)した異色の塊だというのに、何食わぬ顔でミスターオーソドックスのトヨタ・ハイソカー3兄弟に挑もうとする、デザインの妙たるやぶっ飛び級である。
と、言っても、当時の日本車として異色に短いフロントオーバーハング、そしてやたら長いバルクヘッドからフロントホイールセンターまでの距離、今にして思えば、何でこれをスポーツカーに仕立てなかったのかという疑問しかないが、申し分程度(本当に後席は狭かった)に後席とリヤドアを付けて、ハイソカーを装って爆発的に売ったホンダのセンスが飛びぬけている。
兄弟車のビガーに至っては、さらにデザインが過激で、新車当時、初めて街中で見かけた時、“ライトが前から走ってきた”と思ったほどだった。