100年前はエンジン車の2倍のシェアを誇っていた! EVは「正当な」原点回帰なのか (1/2ページ)

この記事をまとめると

■世界初のバッテリーとされるボルタ電池が発表されてから221年が経過した

■19世紀末までは電気自動車が内燃機関の自動車の2倍のシェアをもっていた

■近年のクルマの電動化のトレンドにより再びシェアが逆転するかが注目されている

2月18日はバッテリー221回目の誕生日!

 それはハンブルクのPR代理店からから届いた、一通のプレスリリースだった。何でもミュンヘンを拠点とするバッテリー解析ソフトウェアの会社である「トワイス」のCEO、ミヒャエル・バウマン博士が、「インターナショナル・バッテリー・デイ」に寄せて書いたものだという。EVへ急傾化するドイツではそんな日が盛り上がっているのか……。

 なぜ2月18日が国際バッテリー・デイなのか? それはボルタ電池の発明者ことアレッサンドロ・ジュゼッペ・アントニオ・アナスタージオ・ヴォルタ伯爵(一般的な表記はアレッサンドロ・ボルタ)の誕生日だからだ。ちなみに伯爵の生まれ年は1745年で、ボルタ電池の発明は1800年とされ、バウマン博士は1801年にバッテリーが発表されたという立場をとっている。それでバッテリー生誕から221年、なのだ。

 ボルタ電池(もしくはヴォルタ電池)の最初期の実験は、銅板と亜鉛板とボール紙の間に、湿らせた皮革を挟んで重ねていた。そして電解液代わりに当初、用いたのはウソのような話、伯爵自身の舌だったという。つまり唾だ。伯爵は異なる金属の間で電位差があること、つまり電圧が生じることを発見し、もっとも効率がいいのは銅と銀であることも突き止めていた。ヴォルタ伯爵が、銅板と塩水を含んだ紙、亜鉛版を順に積み重ねることで発明したボルタ電池は、人類初の化学電池、つまり化学反応から電気エネルギーを採り出した。


南陽一浩 NANYO KAZUHIRO

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