この記事をまとめると
■ガソリンのニオイが好きという人がいる
■その源となっている成分のひとつがベンゼン
■ガソリンに含まれている成分には有害なものが多い
ベンゼンを多く吸い込むと酩酊状態に
ガソリンのニオイが好きという人はいるし、好きまでいかなくても、なんとなく、化学っぽい香りが漂ってきて嫌いではないという人もいるだろう。その源となっている成分のひとつがベンゼンで、甘い香りが特徴。じつは多く吸い込むと酩酊状態になってしまう。それゆえ、いいニオイと感じてしまうし、習慣性もあったりする。
ガソリンには100以上の成分が含まれているとされていて、有害物質が多いし、当然のことながら、すべてを一気に吸い込んでしまうから注意が必要だ。ベンゼンはとくに有害な物質のひとつで、中枢神経系に影響して、大量に吸引すると言語障害やめまいなどが発生したり、意識不明になったりもする。さらにひどいと脳に障害が出たりするので、かなりの劇物だ。そこまででなくても、セルフスタンドでこぼしてしまった場合など、ニオイで気持ち悪くなった経験があるかもしれない。
現在、ガソリン内のベンゼンの量は厳しく規制されていて、以前に比べるとかなり少なく抑えられてはいるが、完全になくすことはできていない。大量に吸い込む人はいないだろうが、くれぐれも気をつけてほしい。
最後に40歳代以上であれば、タクシーの排気ガスがいいニオイだったという思い出があるかもしれない。なかにはわざわざ嗅いでみたという人もいるかもしれない。あれは燃料にLPGを使っているからで、現在は排ガス規制が厳しくなってほとんどしなくなっているのは、少々寂しい気はする。