この記事をまとめると
■かつて黄色のフォグランプにしているクルマが多く見られた
■黄色にするのは、雨や雪の日に見やすくなるというのが最大の理由だった
■今ではあまり差がないことやデザインの観点から白色にする傾向が強い
かつては透過性の問題で黄色が多かった!
フォグランプといえば、最近はヘッドライト同様に白色がほとんど。一方、少し前までは黄色だったし、社外品も同様だった。なぜ、同じ前方を照らすものなのに、ヘッドライトとフォグランプは色が違っていたのだろうか? また、最近は同じ色になっているのだろうか?
まずは法律的にはフォグランプは白色もしくは黄色であれば問題はない。ちなみにヘッドライトをイエローバルブにしている人をたまに見かけたり、昔のフランス車といえばボッと光る黄色いヘッドライトがお馴染みだったが、2006年以降に作られたクルマは白色のみなので注意が必要だ。
フォグランプに話は戻って、バルブの色が黄色という理由は霧の中や雪道を走る際、透過性に優れる中間の波長を持っているから。また、白い霧に白い光を当てると反射して見にくくなると言われていたことも、黄色が主流だったのも理由となる。ちなみにフォグランプが下に付いているのも直接反射して、ドライバーが眩しくないようにするためだ。
一方、白色が増えている理由としては、一見矛盾しているようにも思えるもので、白い霧に黄色という組み合わせで幻惑されることがあるから。また、深い霧になってしまうと、結局は色に関係なく視界確保は難しくなるというのもある。雨中であれば、何色でも点灯しさえすれば、視界は確保されるし、自車位置アピールにもなる。
黄色の波長と言っても、光源から黄色いのではなく、フォグランプ本体やバルブ本体のガラス表面を黄色に着色しているだけなので、効果は薄いという説もあったりする。実際に点灯させても、黄色だろうが、白色だろうが、フォグランプによって視界がよくなるということも実感しにくいのは確かだ。
自動車メーカーの開発担当やデザイナーに聞いても、効果に差がないなら、点灯した際のイメージがすっきりした白色のほうがいいという意見が聞かれ、これが黄色が減って白色が増えている一番の理由だろう。