この記事をまとめると
■1カ月での登録台数が10台以下というクルマをピックアップ
■悪いクルマではないのだが、価格と魅力が釣り合ってないケースが目立つ
■なかには、販売当初から300万円以上値上げされたモデルもある
業界全体で新車の受注は好調だが、波に乗れないクルマもある
不人気車は昔からあるが、20年以上も前に遡ると記憶も薄れる。たとえば1990年代の初頭、マツダが販売系列を急増させた時期に、マツダクロノス/ユーノス500/アンフィニMS-6/オートザム(マツダ)クレフ/フォードテルスターといった姉妹車を次々と設定した。
大半は不人気車だったが、約30年を経過した今では、ラインアップも繁雑でワケが分からない。そこで今の不人気車に焦点を当てる。
1)トヨタ・センチュリー
*2021年の1カ月平均登録台数:10台以下
特殊なVIPカーだから大量に売られるクルマではないが、2018年に発売された時の1カ月の目標は50台であった。10台以下の現状は、目標を大幅に下まわる。
背景には価格の高騰もある。先代型の最終型は1253万8286円だったが、現行型は2008万円だ。約755万円値上げされた。現行型はハイブリッドになったが、パワーユニットやプラットフォームは、先代レクサスLS600hLからの流用だ。一方、先代型は専用に開発されたV型12気筒エンジンとプラットフォームを使用しており、高コストなクルマであることに違いはない。
つまり、機能の割に大幅に値上げされたことも、売れ行きに悪影響を与えた。