この記事をまとめると
■倒産目前だったメーカーをたった1台で救ったとも言える救世主がいた
■革命的なクルマでも当時ではイロモノ扱いされていた
■売れすぎてラインアップを拡充した車種もある
メーカーの未来を決定づけたと言っても過言ではないクルマたち
名車と呼ばれるクルマは数多いが、その中でもメーカーの危機を救ったり、メーカーの方向性を決めたり、メーカーのイメージを決定づけたりというようなターニングポイントとなった車種も存在する。
そこで今回は、そんなメーカーが生まれ変わるきっかけとなった革命的な名車を独断と偏見でピックアップしてみた。
1)マツダ・デミオ(初代)
バブル景気に乗って多チャンネル化を実施し、全体的な販売台数の底上げを狙った90年代のマツダ。しかしバブル景気は崩壊し、各チャンネル向けにリリースした兄弟車はイマイチ個性のわかりにくい中途半端な仕上がりということで、販売台数の底上げどころか経営危機に陥ってしまったマツダ。
そんなマツダを救ったのが、1996年に誕生した初代デミオ(現MAZDA2)である。
すでにリリースされていたコンパクトカー、オートザム レビューのプラットフォームを流用しながらも、使い勝手のいいコンパクトワゴンとし、クラスを超えた荷室容量と立体駐車場にも対応する全高というスタイルで、加飾を抑えた道具感のあるシンプルなルックスも相まって一躍人気車種となったのだ。
この大ヒットはマツダの経営危機を救うほどのものとなり、当のデミオも時代に合わせてモデルチェンジごとに微妙にキャラクターを変えることでその存在感を示し続けてきた。
現在販売中のMAZDA2の前身となる4代目モデルでは、新たにプレミアムコンパクトというキャラクターと、ライバルにはラインアップされないディーゼルエンジンを持ち、未だに根強い人気を誇っている。