ミッドシップ化したコルベットですらOHVは捨てなかった
ついに、リヤミッドシップになったGMシボレーコルベット。だが、搭載されるエンジンはアメリカンなOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)方式を継承している。
いまや、OHVを主流とする乗用車は、グローバルで大型のアメ車だけになったといってよい状況だ。なぜ、そうなってしまったのだろうか?
一般的に、OHVはSOHCやDOHCと比べると、構造が比較的シンプルで耐久性が高く、そのため製造コストやメインテナンスコストが比較的低く済む、といったメリットを挙げる人が多いと思う。実際のところどうなのか?
そうした疑問を過去何度か、フォードやGM、そしてクライスラー、ダッジ、ラム(現在はともにステランティス)の新車開発エンジニアに直接話を聞いてみたことがある。
その際、ほとんどのケースで同じ答えが戻ってきた。それは「ディーラーとユーザーの要望だから」というもの。言い換えると、「昔からずっとそうだから、当面はそれを維持」ということだ。
なんだかちゃんとした答えになっていないように思うが、これがアメリカの現実なのだ。