見た目は「汚したくない」都会の高級車! でもじつは新型ランクルが「超本気」の「オフローダー」である6つの理由 (1/3ページ)

誰もが乗る前から納期は1年以上の異常事態

 この6月に世界初公開となり、8月2日に正式発表となった新型トヨタ・ランドクルーザー。これまでの200シリーズの後継として14年ぶりのフルモデルチェンジで登場した300シリーズは、先行予約の段階からディーラーに問い合わせが殺到。8月半ばの段階では公式サイトに”御注文いただいてからお届けするのに多大な時間を要する見通し”であり、納期が”1年以上となる見込み”という案内が表示されるほどの人気ぶりを見せている。

※画像は公式サイトのもの

 それもそうだろう。威風堂々を地でいく大柄でスクエアなシルエットに、歴代モデルの面影がほのかに香るディテールが与えられたスタイリング。それは紛うことなき”ザ・ランクル”の姿。60シリーズ、100シリーズ、200シリーズと続いてきた上級ステーションワゴン系ランクルの血脈であることが一発で見てとれる。逞しさと風格が感じられて、素直にカッコイイと思わされる。

 インテリアもトヨタのSUVのフラッグシップというポジショニングに恥じない充実ぶりで、シンプルでありながらゴージャス。昨今のSUV人気、それも高級SUV人気にピタリとマッチしているといえるだろう。納車待ちの長いリストができたところで、何ひとつ不思議はない。

 だが、クロカン4WDの雰囲気は希薄だしあまりにも街乗りSUVとしての出来映えがよさそうなので、「ランクルってオフローダーじゃなかったっけ?」だとか「悪路のことをあんまり考えてなさそう」なんて言い出す人がいたりもする。

 いやいや、とんでもない。クルマって、ホントのところは乗ってみるまでわからない。まだ試乗の機会は巡ってきてないから、僕にもホントのところはわからない。でも、クルマの成り立ちを見てるだけで、推測できることはある。ランクル300シリーズは決して悪路をないがしろになんかしていない。素直にそう感じられるのだ。


嶋田智之 SHIMADA TOMOYUKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
2001年式アルファロメオ166/1970年式フィアット500L
趣味
クルマで走ること、本を読むこと
好きな有名人
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