収納力は皆無! それでも爆発的な速さを体感できるモデルも!
もしあなたが今の人生に飽き飽きしているとしたら、一度は乗ってみてほしいクルマがあります。使い勝手とか乗り心地とか、クルマには絶対に必要と思われている要素などお構い無しに、ただただ、気持ちよく走ることや、速く走ることだけを追求しているクルマたちです。
しかもお金に糸目をつけずに、というわけではありません。そこには、最小限のものから、最大限の楽しさを生み出すヒントが無限に溢れているようです。今回はそんな、一度乗ったら人生観が変わる、価値観がひっくり返るクルマたちをご紹介したいと思います。
1)ケータハム・スーパーセブン
1台目は、地面スレスレに座る運転席からの視界をはじめ、すべて唯一無二の世界に身を投じることができる、ケーターハム・スーパーセブン。まるでフォーミュラカーのようにタイヤがむき出しで、フロントガラスさえ最小限となっている、2シーターのオープンスポーツカーです。もともとは、1957年にロータスセブンとして生まれた超軽量のスポーツカーで、現在はそのレプリカモデルが販売されています。
ごく薄い幌はありますが、基本は幌を取り外した状態で乗る設計のため、幌をつけたままでは乗り降りもままなりません。収納なんて言葉とも無縁で、乗るときにはまず自分の持ち物を最小限にする必要があります。フォード製の1.6リッターエンジンに5速MTの組み合わせで、135馬力から240馬力、310馬力とパワー違いのグレードを設定。
135馬力のスーパーセブン1600でも、わずか565kgと軽自動車より軽いボディの加速は爆発的な速さ。音も振動も風さえも遠慮なく入ってくる感覚や、地を這うように走る景色は、きっと人生観を変えてくれることでしょう。
2)ロータス・エキシージ
2台目は、フルスクリーンのコクピットがあるだけまだスーパーセブンよりは快適かもしれませんが、このクルマで一度山道を走ると目からウロコが落ちると言われている、ロータス・エキシージ。それはまるで、公道を走ることを許されたレーシングカーそのもので、余計な制御などが何もなく、すべてが自分の腕に委ねられている緊張感に満ちています。
ミドシップに搭載されるのは、3.6リッターのV6スーパーチャージャー。最高出力416馬力、6速MTを駆使していかに引き出すか。真剣勝負とばかりに集中して走っていると、ちっぽけな悩みなんていつのまにか忘れ去っているほどです。クーペとロードスターがあり、どちらもギリギリ、デートにも使えるかなという微妙なところですが、やはり荷物はほとんど積めず、実用性は期待しないほうがいいでしょう。