シンプルなベーシックグレードとは思えない上質感!
デザインが変わらないけれど中身は刷新。そんな異例のフルモデルチェンジで2世代目になったホンダ「N-ONE」。そこには4つのグレードが用意されているが、どう選び分けたらいいだろうか?
走り好きなら、「RS」で決まりだ。とくにMT好きならほかに選択肢はない。なぜなら、このRSだけにMTが用意されているからである。
ホンダの他車のRSと異なりN-ONEではサスペンションこそRS専用の味付けではないが、トランスミッションはRS専用に仕立てられている。S660用に開発されたギヤボックスをつかうMTはもちろん、CVTもRS専用セッティングを実施。パドルシフト(「Premiun Tourer」にも採用)を備えるのに加え、Sレンジでのアクセル操作に対する反応向上やコーナリングでの減速時には再加速時のエンジン回転を最適化すべくCVTの減速比を上げるなどの制御も組み込まれている。
ハニカムのフロントグリルや、ドアミラーやホイールをブラックにするなどの専用エクステリア、そしてバックスキンのような風合いを持つラックススエードの表皮にオレンジのアクセントを添えたインテリアもRS専用。ちなみにオレンジは、ホンダのRSの原点である初代「シビックRS」へのオマージュだ。
また、メーターにデジタル表示のブースト計とGメーターを組み込むのもRSだけの演出である。
ただし、RSには4WDの設定がない。「MTはあるけど4WDはない」のがRSのパワートレインの特徴だ。価格はMTもCVTも199万9800円となっている。
価格重視なら「Original(オリジナル)」がいい。FFモデルなら159万9400円、4WDは173万2500円である。
Originalはベーシックグレードだが、とはいえ内外装に安っぽさはない。たとえばインテリアはシート表皮やフロントドアアームレストに「プライムスムーズ」と呼ぶ肌触りのいい合成皮革をコーディネート。ベーシックグレードとは思えない上質感だ。
装備をみてもLEDヘッドライト、オートエアコン、スマートキー、そして普通車でもまだ珍しい電動パーキングブレーキまで標準採用する。もちろん先進安全装備もフルスペック。装備をそぎ落とした廉価グレードではなく、あくまで“シンプルなベーシックグレード”なのだ。
外観ではアルミホイールを履いていないが、スチールホイールは単なる安っぽいものではなく塗装を施してシルバーの装飾を加えたオシャレな仕立て。これならアルミホイールは必要ない。