すべてはまわりの運転者への配慮が基本となる!
自らが渋滞の原因とならないための第一は、キープレフト、左車線を守って走ることだ。高速道路などで右側の追い越し車線を走り続けることは、通行帯違反という交通違反になる。
一方、キープレフトはマナーだ。一般道などで左車線を走らないからといって交通違反にはならない。しかし、自分が安心できる快適な速度で走りたいなら、左車線を守って走るのが原則だ。右側の車線は、先を急ぐ人のために空けておく。こうすることで、クルマの流れは滑らかになり、交通渋滞が起こりにくくなる。
次に、運転するときの目線は、目の前のクルマの動きを見るのではなく、やや遠目を眺めるようにする。武道では、これを遠山(えんざん)の目付という。
対峙する相手だけを見つめていると、横合いから別の敵が迫り、切りつけられてしまうかもしれない。そこで相手の動きには注意しながらも、見つめることはせず、あたかも遠い山でも眺めるようにして、そこに相手の姿をとらえておく見方をいっている。こうすることで、相手の手足や剣先だけに気を取られるのではなく、相手の動き全体に気を配れると同時に、対峙する相手以外の動きも視野に入ってくることになる。
運転も、前を走るクルマとの車間距離や、前を走るクルマがブレーキをかけるかどうかなどに気を配る必要はあるが、前を走るクルマの速度が変わったり、ブレーキをかけたりする原因は、その先にあるわけで、何台か先のクルマの様子や、道路のカーブ、あるいは交差点の有無などを視野にとらえておくことで、前のクルマがどういう走りをするかを想像することができる。