姿をまねた出っ歯の違法改造車が大流行に
シルエットフォーミュラとは、1970年代後半、スーパーカーエイジを夢中にさせたツーリングカーレースのカテゴリー。
FIAは、1976年からグループ5の車両による、世界スポーツカー選手権を開催。グループ5は、400台以上生産された市販車がベース、というカテゴリーだが、改造範囲が驚くほど広く、基本的なボディの外観(シルエット)と、サスペンション形式、そしてオリジナルのエンジンブロックを流用すれば、ほぼ改造無制限のバーリトゥード(何でもあり)のようなレースだった。
そのためボディシルエットだけは、市販車の面影があるが、中身はパイプフレームのフォーミュラカーで、しかも600馬力級の強力なターボエンジンを搭載したモンスターたちが主役。その圧倒的なストレートスピードと、大迫力なワイドボディ、大型のチンスポイラーとウイングといったものに、子どもから大人まで、誰もが虜となってしまった。
日本では、1979年から富士グランチャンピオンレース(富士GC)の前座レースとして「富士スーパーシルエットシリーズ」がスタート。
主なマシンは、ハコスカ以来、10年ぶりにサーキットにカムバックしたR30のトミカスカイライン! エンジンはWRC用のバイオレットターボ用のLZ20Bを流用。名手・長谷見昌弘がドライブし、富士スピードウェイのグランドスタンドは、このクルマ目当てのスカイラインファンで埋まったほどの人気だった。
それから、ニチラインパルシルビア。KS110ベースでデビューし、翌年KS120ベースにスイッチ。ホシノインパルの大ヒット商品となった、十文字ホイール「シルエット」と、星野一義のヘルメットカラーの白と黄色のニチラカラーが目を引いた。ちなみにニチラ(日本ラヂヱーター)はカルソニックの前身。