【試乗】ランドローバー・ディフェンダーがフルモデルチェンジ! 高い悪路走破性と洗練されたデザインを融合 (1/2ページ)

ルックスは洗練されたがもっと泥臭さを感じさせてもいい

 過去にいくつかのモデル違いに試乗した旧型ディフェンダーは、正直言ってゴツゴツ、ガタガタ、トラックのイメージが強い。おおもとを辿ると軍用をベースに、乗用車としての内装を充実したモデル。という意味では国は違えどメルセデス・ベンツのGクラスと同じ道筋で、やはり互いに長寿命。

 新型ディフェンダーはひと目でモダンになった。旧型ディフェンダーはラフロードを突き進むランドローバーの武骨さ、そのもののモデルある。映画“007”ではたびたび悪役として登場して脇をかためる。新型ディフェンダーも、同じキャラクターで最新作に登場するが、道無き道を跳ねて、飛んで、転倒してぐちゃぐちゃになりながら突進するところがいかにもランドローバーらしい。

 しかし見た目で言えば、アルミボディのそれは“レンジ”ローバー。つまりプラミアムSUVと同じ上質感と、品のあるデザインに生まれ変わっている。

 これをディフェンダーと呼んでいいのか!? と見た瞬間にそう思った。

 滑らかな面の構成と清潔感。土も泥の匂いもしないが、もちろんオフロードに関して動力性能と走破性の高さを持ち合わせていることは、この後に確認する。

 ドアを開き、まさによじ登る感覚で110 SEのコクピットに着いた。110とは4枚ドアのロングボディのことで、2列5人乗りと、3列7人乗りが用意される。「SE」はその上級グレード。

 登っての着座位置は当然高く、幅広いセンタートンネルの影響から室内の幅も特に広く感じられる。視界は見下ろす目線から平坦な部分のダッシュボード越しにウインドウ四隅まですっきり視界が広がり、見やすいと同時に心地良い。

 旧型はすべてがアナログ感覚だったが、新型はタッチパネルになり、いわゆるスイッチを操作する部分が少ない。ルームミラーは液晶になり、照度が一定でいいが、後続車との距離感、とくに遠近感がつかみにくく、慣れが必要。


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