速度違反を逃さないよう進化は続く! 現在使われている「オービス」の種類と中身 (1/2ページ)

事前警告がないものやレーダー探知機で探知不可能なものもある

 高速道路やバイパスだけでなく、一般道にもあるのがオービス。オービスはラテン語で「目」を意味し、もともとアメリカのボーイング社が開発したシステムで、商標も同社がもっているもの。それを日本の東京航空計器がライセンス生産を始めたことで広まった。日本語での呼び名は「自動速度取締機」などとなる。

 まずその基本的な機能から紹介すると、自動で速度を測定し、違反していたら撮影して、ナンバーに基づいて呼び出しを行なって切符を切るというものになる。お世話になったことがある人もいるだろうが、話題になる撮影速度は基本的に赤切符になるレベルが多い。つまり一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上で、もちろんすべてのオービスがこの速度になるわけではないので注意が必要だ。今増えている、移動オービスはもっと低い速度で撮影するという例も報告されている。

 また、光ったけど結局呼び出しは来なかったというのは、旧式であればフィルム切れもあったが、最近はデジカメなのでそれはなし。ドライバーが鮮明に写っていなかったり、車線変更中、つまり斜めに走っていて正確な速度が測定できていない場合は呼び出しがこないこともある。

 では、種類について紹介しよう。さまざまなタイプがあって、わかりづらいかもしれないが、測定&測定方法や形を基準にすると区別しやすいだろう。

1)ループコイル式

 一番馴染みというか、昔からあるのがこのタイプで、路面に3つのセンサーを埋め込んでその通過時間で速度を測定して撮影する。本体は路肩にあるのが特徴だ。以前はフィルム式だったのが、現在はデジタル式に急速に切り替わり中だ。ただ、路面のゆがみでループコイルが切れていたり、路面が凍結していると測定ができないこともあるとされている。

2)Hシステム

 Hはハイスピードの頭文字で、高速道路に設置。通称、豆腐と呼ばれる四角いレーダーが特徴で、デジカメで撮影して通信で転送する。ただ、生産メーカーが撤退したため、撤去が進んでいるタイプだ。

 そのほか、阪神高速にしかない、古いタイプのHシステムもある。箱の真ん中に丸いレーダーが付いているのが特徴となる。HシステムのHは阪神高速の頭文字からという説は、ここから来ている。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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