ドイツ人のウェーレインと考えるのが順当
電撃引退から4日が経過した。ワールドチャンピオンが去ったメルセデスに誰が座るのか。これが次なる話題を呼んでいる。
突然の発表、それも、2016年の世界選手権のすべてのドライバーや関係者が表彰されるFIAの表彰式での公式会見で発表というなんとも周到な形だったのだが、驚きの次に話題となったのは、当然、「後釜は誰か」、ということだ。
ハミルトンは、「ロズベルグに代わる誰かは、そんじょそこらに転がっているタマじゃ勤まらない」というようなコメントをしている。この言葉を待つまでもなく、チームメイトの有資格者は、実績のない予備軍には勤まらない。
まず、メルセデスの育成ドライバーとしてマノーで“訓練期間”を過ごしたパスカル・ウェーレインが真っ先に挙げられる。可能性としては、最後まで一番濃いのがこのドイツ人だろう。
メルセデスにとって、ドイツ人というのも、彼の可能性を高く見せている。エスティバン・オコンもメルセデスの育成ドライバーだが、ウェーレインを飛び越えることはないだろう。
しかし、これでは話として当たり前すぎて面白くない。面白いのは、まず、フェルナンド・アロンソだ。面白さを象徴するように、フェイスブックで、メルセデスのトト・ウルフにアロンソが送ったとするメールの文面が掲載されたり、同じく、電話のやりとりが創作物とは思えない巧妙さでアップされた。
12月4日にツインリンクもてぎで行なわれたホンダのファン感謝デーに参加したフェルナンド・アロンソは、前日の金曜日夜に日本に届いたロズベルグの“引退事件”について一切コメントしなかったが、マクラーレン・ホンダが来年タイトル争いできそうもないことから、移籍に興味がないはずはない、というもっともらしい理由と共に広がった。