表面を削るだけじゃダメ! トラブルを避け寿命も延ばせる「新品タイヤ」の慣らしとは (1/2ページ)

夏タイヤは80km/h以下で100km以上ならし走行をすべき!

 エンジン以外でも、新品の状態から動かす場合、ウォーミングアップ的に慣らしをする必要があるものは多い。足まわりやブレーキなどだが、タイヤも慣らしが必要とされる。タイヤの慣らしというと、表面をひと皮剥くというイメージがあるかもしれないが、それ以外はやり方も含めて、よくわからないというのが正直なところなのではないだろうか。そもそも皮むき以外にメリットがあるのかどうかもわからないかもしれない。

 まず、やり方はというと、各タイヤメーカーの推奨があって、ブリヂストンの場合、夏タイヤは80km/h以下の速度で100km以上。冬タイヤは60km/h以下で、200km以上走るのを薦めている。けっこう大変なのだが、加えて急ブレーキや急ハンドルなどの急が付く操作は避けるよう、指示されている。これはどのタイヤメーカーでもほぼ同じで、日本自動車タイヤ協会(JATMA)での統一見解でもあるようだ。いずれにしても、ひと皮剥く以上の手間がかかると言っていい。

 効果としては、表皮が取れて本来のグリップが発揮されるというものがまずある。加えて、これまでの減ったタイヤからいきなり新品になったことによる性能差に慣れるという、いわば心理面での効果がある。そして性能的には、タイヤを装着して走行、つまり回転することでタイヤ自体のサイズが少し大きくなるのだが、これを緩やかに行いホイールのリムと馴染ませることで、トラブル防止できるとのことだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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