かつて高級車は王道のみが生きられた時代だった
新車価格が2000万円や3000万円。そう聞いても、あまり驚かなくなった。そう思う人が増えているのではないだろうか。
もちろん、自分で買うというのではなく、あくまでも雑誌の記事やネットサーフィンをしていて、5000万円や数億円という新車の記事を見る機会増えて、相対的に2000万円が割安に見えてしまう。そんな感じである。それほどまでに、最近は高級車の価格が急騰している印象がある。
時代を振り返ると、1990年代ごろまでは、高級車の代名詞といえばメルセデス・ベンツやフェラーリ。メルセデス・ベンツはダイムラー社として年間数百万台規模で販売され、1000万円以下のモデルも多かった。フェラーリもスーパーカーメーカーとしては販売台数が安定していて、F1などモータースポーツ関連での事業もある。
一方、ランボルギーニ、ロールス・ロイス、ベントレーなどはターゲットユーザーが少なく、生産コストが高いことなどから、これまで何度か経営難に陥っていた。ところが、こうした状況が2000年代中盤から後半になり変わってきた。