新車販売不振のインドで勢いをなくす日系メーカーを尻目に中国メーカーが勢いを増すワケ (1/2ページ)

4月から新排気ガス規制が施行されるため、買い控えが起きている

 偶数年に隔年開催される、インドの“AUTO EXPO 2020”がデリーで行われた(本稿執筆時点では、7日の一般公開に先立つプレスデーが開催されていた)。

 会場であるデリー郊外のノイダというところにある、インディア・エキスポ・マートへ行くと、会場周辺及び会場内が2年前に比べて言い方を良くすれば落ち着いた、悪くすれば少々寂しいイメージを感じた。出展メーカーも日系だけ見ればスズキのみ。中国や韓国は積極的に出展しているが、欧州ブランドは出展を復活したり、逆に出展を取りやめたブランドもある。

 なんとも言えないモヤモヤ感を抱きながら会場をまわっていると、某事情通から興味深い話を聞くことができた。「インド全体の景気後退や自賠責保険料の値上げなどもあり、インドの新車販売はかなり深刻な不振状況にあります。ただこれら以外にも、4月から施行される新しい排気ガス規制による買い控えが影響しているのも確かです」とのこと。

 インドでは2020年4月より、“BS6”という新しい排気ガス規制が施行される。これは欧州の“ユーロ5”に相当する規制内容となるのだが、4月1日以降はBS6に適合していない車両の販売が禁止されるのである。そのため、新車購入を検討している消費者も新規制施行後まで、新車購入を買い控えているのではないかというのである。


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