流麗なデザインはCD値0.23を実現
メルセデス・ベンツのコンパクトモデル「Aクラス」がフルモデルチェンジを受けて登場したのが2018年末。そのおよそ1年後となった令和元年の末に派生モデルとして「Aクラス・セダン」と「CLA・CLA/シューティングブレーク」が追加された。
今回はCLA200dを選んで試乗し、その完成度の高さをリポートしたい。
試乗モデルはOM654q型2リッター直4クリーンディーゼルターボエンジンに、8速デュアルクラッチトランスミッションの8G-DTCを組み合わせたパワートレインを搭載し、前輪2輪を駆動するFFモデルだ。Aクラス、Aクラス・セダンを含めシリーズのバリエーションでこのクリーンディーゼルパワートレインを選択でるのはCLAのみ。ということで燃費や燃料代を重要視するユーザーにはもっとも気になる仕様となってくる。
CLAとしては6年振りとなるフルモデルチェンジだというが、サッシュレスの4ドアにクーペスタイルデザインを用いる「Sensual Purity(官能的純粋)」というメルセデス・ベンツの基本思想は継承された。エクステリアはデザインを優先した結果、車幅は1830mmとなっていて、実用性重視のAクラス・セダンより30mm幅広となっている。ボンネット上の2本のパワーバルジ風キャラクターラインやワイド&ローを強調するスポーティなフロントバンパーデザインでスポーティイメージも高まっている。ボンネットからルーフ、リヤへと流れる流麗なデザインは空力的にも優れ、CD値0.23という高特性を達成していて高速走行性の高さも伺えるのだ。
室内に入るとモダンなメルセデス・ベンツ車の特徴をすべて備えている。横並びでレイアウトされた2画面の大きな液晶インストゥルメントパネルにはメーター類表示とMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)を搭載するインフォテイメントシステムが備わる。
ダッシュボードやドアパネル、センターコンソール、シート表面などには革張りのステッチ加工やピアノブラックの表面処理などが施されコンパクトクラスとは思えない質感だ。