まずは足まわりからチューニングを開始
今も昔も、日本を代表するスポーツカーとして楽しめるトヨタ86。現行型はデビューから8年になるが、スポーツカーとしての魅力は色あせていないし、中古市場で安い前期型はイジって遊ぶには絶好の素材になっている。
そこで、かつてのAE86で楽しんだように、今の86をオレ好みの一台に仕立てるプロジェクトが昨年から始まった。雑誌CARトップや86/BRZマガジンでも紹介しているが、まずは足まわりからチューニングをスタートし、サスペンションはドイツブランドの「KW」社が開発した「ST」という国産車のストリート向け新ブランドをチョイス。その足に組み合わせるタイヤはミシュランのパイロットスポーツ4S(以下、PS4S)が現状ではベストだと判断している。今回はタイヤ選びの経緯とフィーリングについて紹介したい。
タイヤはさまざまなブランドを試したいところだが、まずブランドは86/BRZに標準装着されるミシュランをチョイス。中級グレードに標準装着のプライマシーHPはとてもバランスの取れたプレミアムコンフォートタイヤで、そのままでも悪くはないが、サスペンションを強化してタイヤサイズは235/40ZR18にインチアップすることから、タイヤの総合性能もワンランク引き上げたいと考えた。そこで、スポーツ性の高さと上質さを兼ね備えたパイロットスポーツシリーズにグレードアップしてみた。
昨年の秋、群馬サイクルスポーツセンターという、日本の峠道を再現したコースを貸し切ってテストしてみると、パイロットスポーツ4(以下、PS4)は期待どおりスポーツ性の高さが印象的だった。やや硬さを感じさせるものの、ミシュランならではの”たわませていなす”特性はしっかり受け継がれていて、荒れた路面やギャップを上を通過してもグリップ感は失われず、コントロール性のレベルは非常に高い。
一方で、PS4が感じさせる硬さは、国産ブランドのスポーツタイヤの硬さが好きな人には受け入れやすいだろう。比較的軽量のスポーツカーユーザーに幅広くおすすめできる。