力を伝える手段として油を利用しているのが「油圧式」だ
クルマに限らず、機械の仕組みとして、力を伝達するということは当たり前のようにある。シンプルなところでいうと、棒で押して伝えるとか、電気的だとAでスイッチを入れるとBが動くというのもある。これら以外にもいろいろな方法があって、よく使われるのが油圧だ。
そもそも油圧とはどんな仕組みかというと、注射器ふたつを向かい合わせにし、先端の液体がでる部分同士をホースでつなげて、中に液体を入れておくような状態。一方のピストンを押すと、反対側のピストンが出てくるのは想像できるだろうが、力を伝える手段として液体を利用しているのが特徴で、この液体に油を利用しているので油圧と呼ばれる。
ちなみに油圧に使用される油は伝達のためのもので、潤滑は基本的にしないので、この場合はオイルではなく、フルードと呼ぶのが一般的だ。ATフルードやブレーキフルードと呼ぶのはこのためだ。