その外観は数値以上に大きくなった印象を受ける
メルセデス・ベンツのプレミアムSUVとして北米を中心に人気の高いモデルとなったMクラス。先代はW166型と呼ばれ北米の工場で生産され国内にも導入されていた。2015年に「GLE」とネーミング変更され、モダンなメルセデス車としてアップデートされていたが、今回7年振りとなるフルモデルチェンジを受けた。W167型となるこのモデル、2018年のパリ・モーターショーで発表され、その姿を明らかにした。
車体デザインはキープコンセプトを保ちながらホイールベースを80mm拡大。全長は4940mm、全幅も2020mmとなるなど一回り大きくなっている。
実車を目の前にすると、数値以上に大きくなった印象を受ける。とくに車幅の大きさは国内の一般的な駐車場枠では、はみ出してしまうギリギリで、隣に車両があったらドアを開けにくいほど。迫力を増したフロントグリル/バンパーデザインと相まって存在感を圧倒的に高めている。
一方、パワーユニットは他のメルセデス車同様バラエティに富んでいて、2リッター直4ターボディーゼルエンジン、3リッター直6ターボディーゼル、3リッター直6ガソリンターボ+ISGと揃う。トランスミッションは全モデル9速! のオートマチックを装備し、4マチックの4輪駆動というパワートレインを有している。
今回は中間グレードとなる直6ターボディーゼルのGLE400dをチョイスして試乗してみた。
新開発の直6ターボディーゼルはアルミニウム製クランクケースを採用し、大幅な軽量化を実現。パワースペックは最高出力330馬力、最大トルクは700N・mをわずか1200回転から発している。ガソリンモデルが高価なハイオクガソリンを使用しなければならないのに対し、ディーゼルに使用する軽油は国内では比較的安価なため、輸入車にもディーゼルエンジン搭載モデルの設定が増えている。そのなかで4気筒と6気筒という2種類のターボディーゼルエンジンを用意したことに、メルセデス・ベンツの奥深さが現れているといえるだろう。