【なぜレクサスLSだけ?】国産車メーカーが最上級セダンをラインアップしないワケ (1/2ページ)

8気筒以上のFRがフルサイズラグジュアリーの条件だった

 国産ショーファードリブンといえばトヨタ・センチュリーを思い浮かべるが、センチュリーはドメスティックカーであり、グローバルマーケットで認知される国産ショーファードリブンとしてはレクサスLSの一択という状況が続いている。そして、このカテゴリーは北米では「フルサイズラグジュアリー」と呼ばれることが多い。

 ライバルとしてはメルセデスベンツSクラス、BMW7シリーズ、ポルシェ・パナメーラ、アウディA8といったところだろうか。北米系ブランドでは、リンカーン・コンチネンタル(フォード)やキャデラックCT6(ゼネラルモーターズ)といったところが、このカテゴリーに分類される。例外もあるが、かつては8気筒以上のエンジンを積んだFRプラットフォームのモデルが、フルサイズラグジュアリーの条件だった。

 かつて、日産は同社の高級ブランドである「インフィニティ」において、このカテゴリーにチャレンジしている。それが日本では「インフィニティQ45」として販売された4.5リッターV8エンジンを積んだモデルだった。また、ドメスティックカーであるが、トヨタ・センチュリーに先んじて日産「プレジデント」というV8エンジンのショーファードリブンも用意していた。1990年代には、インフィニティQ45のロングホイールベース版が3代目プレジデントになったことも記憶に残る。

 一方、国内ではフルラインアップメーカーのイメージが強いホンダだが、じつは「フルサイズラグジュアリー」については、これまで手を出していない。同社のフラッグシップである「レジェンド(アキュラRLX)」はカテゴリーとしては、「ミッドサイズラグジュアリー」とするほうが適切だろう。欧州風にいえば「Eセグメント」にあたる。フルサイズのセダンについては、ホンダは過去に遡っても手掛けていたとはいえない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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