初代日産リーフの二の舞になる? なぜホンダとマツダ航続距離の短いEVを登場させるのか (1/2ページ)

満充電で200kmでは電欠が恐くて乗れない?

 第64回東京モーターショーで公開された、ホンダeとマツダMX-30は、いずれも一充電走行距離を約200kmに設定している。これが、短すぎるとの意見がある。しかし本当だろうか。

 確かに、日産が2010年に発売した初代リーフは、JC08モードで200kmとして発売されたが、現実的にはエアコンディショナーなどを使いながらの走行だと150km前後しか走らないというのが実情であった。それによって、いつ電欠(エンジン車ならガス欠)するかわからない不安から、EVは使い物にならないとの評判が広がった。

 同時にまた、急速充電器の整備も当時はまだ十分でなく、EVに乗ることへの不安が増幅されたといえるだろう。

 一方、最新のWLTCモードによる燃費計測は、エンジン車でもより実用に近い性能になるとされている。とはいえ、計測にはエアコンディショナーが使用されないため、また、走行する道路環境や、運転者のアクセル操作の仕方などの影響も受けるので、消費者が実感する実用燃費との間に、まだ乖離がある可能性はある。それでも、JC08モードに比べればより現実的な燃費が表示されることになる。

 このWLTCの欧州モードにおいて約200kmというのが、ホンダeとマツダMX-30の一充電走行距離である。したがって、かなり現実的な数字として200kmをとらえることができるだろう。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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乗馬、読書
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