この記事をまとめると
■装備内容と価格が近いリッターカーと軽自動車の5年間でかかるコストを比較
■さまざまな局面で恩恵を受けられる軽自動車の方がお得になる
■リッターカーを購入するならもう少し予算を追加して1.3リッター級の検討がおすすめ
登場間もないダイハツのブーンとキャストで徹底比較
「軽自動車とリッターカーはどちらが得か?」というのは昔からよく議論されるテーマである。
今回はほぼ同等の装備を持つ軽自動車とリッターカーということで、軽自動車はダイハツ・キャストスタイルX”SAⅡ”(車両本体価格128万5200円)、リッターカーはダイハツ・ブーンX”Lパッケージ・SAⅡ”(車両本体価格132万3000円)をサンプルに、1年1万km乗るという仮定で、5年5万㎞を乗り(3年目の初回車検代も含む)、売却するまでというライフサイクルでみた出費を計算してみた。
①イニシャルコスト(購入時の価格) ※表1参照
キャスト 約150万円 ブーン 約158万5000円
※オプションは標準的なカーナビ関係、ETC車載機、フロアマットというシンプルなもので統一
イニシャルコストでは約4万2000円の車両本体価格の差に加え、エコカー減税が、
キャスト:取得税&重量税免税
ブーン:取得税80%、重量税75%軽減
なのに加え、軽自動車には購入時の自動車税の月割がなく、キャストは0円で済むこともイニシャルコストの安さに大きく影響した。
②ガソリン代
キャスト 28万5600円 ブーン 30万6000円
ガソリン代は燃費をそれぞれのJC08モードの70%(JC08モード燃費30.0㎞/ℓのキャストは21.0㎞/ℓ、JC08モード燃費28.0㎞/ℓのブーンは19.6㎞/ℓ)、ガソリン単価はレギュラーガソリンをリッター120円と仮定して計算した。
③購入翌年以降4年間の自動車税 ※表2参照
キャスト 3万7800円 ブーン 9万6000円
それぞれエコカー減税の対象になるため、購入翌年の自動車税は
キャスト:50%軽減
ブーン:75%軽減
となる。それでも基準となる年間の自動車税自体の差が大きくものをいい(キャスト年間1万800円、ブーン2万9500円)、決定的な差が付いた。
④5年間の任意保険
※エントリードライバーを想定し、全年齢対応、車両保険なし、対人、対物無制限で計算。
この条件での任意保険の掛け金は新規加入となる初年度のキャスト約13万円、ブーン約16万円といったところ。2年目以降の掛け金を計算することは難しいが、任意保険の掛け金はキャストの方が年間おおよそ2万5000円安といったところだろう。
結果、ブーンに対しキャストは初年度3万円安、2年目から5年目2万5000円安×4年間=10万円安とすると、5年間で合計13万円キャストの方が安く付く。