最新のJPNタクシーも採用するが……市販車から視認性の高い「フェンダーミラー」が消えたワケ (1/2ページ)

死角が少なく車幅感覚が掴みやすいにもかかわらず消えていった

 1980年代前半まで、国産乗用車のサイドミラーはフェンダーミラーオンリーだった。というのも1983年までは、保安基準でボンネット付きのクルマのミラーは、フェンダーミラーに限ると規定されていたため。

 しかし、すでにドアミラーが普及していた欧米の自動車メーカーからすれば、このルールは輸出拡大のネックになると抗議があり、1983年から国内でもドアミラーが解禁になる。それから36年。タクシーなどを除けば、もうすっかりフェンダーミラーは見かけなくなってしまった。

 フェンダーミラーは死角が少なく、視線の移動が少なくて済む、車幅感覚が掴みやすくなるなどの長所もあるのだが、ボディへのデザインの影響が大きく、形状的に歩行者保護にも適さない、コスト的にも高くつくなどの理由であっという間に廃れていった。とはいえ、いきなりフェンダーミラーが消えたわけではなく、わりと最近まではオプションでフェンダーミラーが選べる車種もいくつかあった。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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