3つの税金が減税もしくは免税される!
「エコカー減税」今、新車を購入する際にユーザーの選択に影響を与えている時代だ。ところで、エコカー減税とひと言でいっても、その内容は複数の課税に対する減税・免税措置であることはご存知だろうか。
その対象となっているのは、新車購入時にかかる「自動車取得税」と「自動車重量税」、そして新規登録・届出翌年にかかる「自動車税(環境配慮型税制)」の3つ。さらに、排気がクリーンで燃費にも優れる次世代自動車においては、最初の継続車検時の自動車重量税も免除となる。つまり、買うとき、翌年の5月頃、そして3年目の車検持と3回にわたって減税の恩恵を受けることができるのだ。
それぞれの減税率は複雑だが、クリーンディーゼル車や電気自動車、プラグイン・ハイブリッド車や燃料電池車を除くと、平成17年排出ガス基準75%低減レベルをクリアしている上で、一定の燃費基準を達成していることがエコカーとして認められるために必要な条件となる。
それでも燃費基準の最高レベルといえる「平成32年度燃費基準+20%達成車」であれば、ガソリンエンジン車でも電気自動車などと同様の次世代自動車として、自動車取得税と自動車重量税が免税、翌年の自動車税が75%の減税となるのだ。ただし、自動車税については、月割で支払うことになる初年度については減税対象ではなく、新車見積り時に自動車税が載っているのは間違いではないので注意したい。なお、軽自動車税は4月1日の所有者にかかるので、そうした問題はない。
もっとも自動車税に関しては新車購入の翌年一度きりの減税で、その後は元に戻ってしまうが、自動車重量税は異なる。最初の車検時(もしくは中古車の新規登録)において、エコカー減税を適応されるだけでなく、エコカー減税対象であるかどうかは、その後にも影響するのである。
0.5トンごとにかかる自動車重量税については、エコカーの本則税率が5,000円となっている。つまり1.0トン以上1.5トン以下の登録車(2年自家用)ではエコカー減税対象車であれば15,000円の重量税となるわけだが、同じ重量区分においてエコカー以外は24,600円となり、さらに13年経過車は34,200円、18年経過車は37,800円と倍以上の税額となってしまうのだ。
なお、現行のエコカー減税の実施期間は平成29年4月30日まで。また、自動車取得税については、もともと消費税との二重課税が問題視されていることもあり、消費税が10%に上げられるタイミングで廃止される見込みだが、消費税の引き上げの見直しによっては、取得税の廃止も延期されることになるだろう。