当時は「普通」のクルマでも今ならファン垂涎の名車!
最近は旧車ブームとも言える状態で、昔は手頃な価格で取引されていた車種がビックリするような値札で店頭に並べられているのを見て、驚いた経験がある人も多いだろう。しかし、アラフォー世代から見ればまだまだ最近のクルマに思える車種であっても、最近免許を取得した若いユーザーから見れば間違いなく旧車。なぜならすでに今年は平成28年。昭和を知らない平成生まれ世代ですらアラサーとなる時代なのだ。
ということで、今回は昔は手頃な価格だったのに、今は高値で取引されている車種をご紹介。ここに登場したクルマが車庫で眠っているような方がいれば、すぐさま専門店に査定を依頼してみよう。
ちなみに、アメリカでは「バーンファインド “BARN(納屋)でFIND(見つける)”」という言葉が存在し、専用のTV番組やサイトも存在するほどだ。
●トヨタ・カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86)
言わずと知れた元祖「ハチロク」。90年代中盤までのハチロクと言えば、手頃な価格で買えるFR車で、モータースポーツでも活躍していたことから、アフターパーツも豊富なドラテクを磨くのに最適というクルマだった。車両価格もあってないようなもので、先輩や友人から数万円で譲ってもらうなんてこともザラ。
しかし、漫画「頭文字D(イニシャルD)」の人気と共に中古車価格も右肩上がり! 連載が終了した現在でもその人気は健在だ。フルノーマルの低走行車は300万近いプライスタグが付けられている状況。なお、AE86の程度の良い個体が減少しているため、SOHCエンジンを搭載するAE85もベース車として高値で取引されている。
●いすゞ・117クーペ
カロッツェリア・ギア在籍時代のジョルジェット・ジウジアーロがデザインを担当した美しいボディが特徴のいすゞの117クーペ。
1968年のデビューから72年まではセミ・ハンドメイドで入念に仕上げられたボディをまとっていたため、セミ・ハンドメイドモデルのみが珍重され、その後のモデルは安価であった時代が長く続いたが、現在では中期のプレス成型モデルや後期の角目ライトモデルにもスポットが当たるようになってきている。
総生産台数は決して多くないものの、1981年まで商品改良を重ねながら生産が続けられていたこともあり、程度良好な高年式車が存在する可能性も高い車種だ。