タイで作るのにはワケがある! 国沢光宏がヨコハマタイヤのタイ工場を突撃 (1/2ページ)

クルマ好きでも意外と知らないタイヤの作り方

 ヨコハマタイヤが持ってるタイのテストコースの記事、予想外に多いアクセス数でございました〜。けっこう地味なネタだと思ったのに。となればタイヤ工場の記事なんかも読んで頂けるか? ということで同じくヨコハマタイヤのタイ工場など紹介してみたい。ちなみにタイヤ工場を見たの、20年ぶりくらいでした。

 さてさて。読者の皆さん、タイヤがどうやって作られるのかご存じでしょうか。おそらく「そういわれてみたらサッパリわからない」かもしれません。幸い、今回取材したタイ工場、今でも生産工程がすべて同じ場所にある少量生産型。タイヤの構成部品(ゴムですね)であるコンパウンド作りから始まり、完成検査工程まで追いかけられるそうな。

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 気になる最初の行程は「コンパウンド」と呼ばれるタイヤを構成するゴムを作るため、材料を「混ぜるキカイ」に入れることから始まる。材料はゴムの木から取った黄色っぽくてボヨボヨしてる天然ゴムと、石油由来の合成ゴム、そしてタイヤが黒い理由になっているカーボン、さらに添加剤を少々(配分は企業によって異なる)。

 コンパウンドを作る機械、夜店の水飴を練るときの千倍くらい大きい音がするのだけれど、案内していた技術者は「この音を聞いていると幸せになります」。どんな説明よりタイヤを愛してることを実感す。日本のモノ作りの精神の根幹ですね。出来上がったゴムの塊は、使用場所に合わせた形状持つ穴からトコロテンの如く押し出す。

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 タイヤを構成するゴムは接地面であるトレッドやその下にあるカーカス、サイドウォールなど6種類以上必要。それぞれ違う特性を持たせている。私らクルマ好きが「コンパウンド」と呼んでいるのはトレッド面に使われるゴムを言うのだけれど、同じくらいサイドウォールやカーカスに使われるコンパウンドも重要。

 あまりご存じないと思うけれど、レースの予選に代表される短い距離であれば接地面のコンパウンドも重要ながら、長い距離や酷暑、激しい入力など受けるラリーではタイヤの構造そものの技術が重要になってくる。SUV車用タイヤやラリータイヤはヨコハマタイヤの得意分野。普通のタイヤも構造によって耐久性や乗り心地まで変わる。


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