譲られても油断は禁物! 痛ましい右直事故のさまざまな発生原因 (1/2ページ)

一般的な過失割合は右折車のほうが大きいが……

 連日、アクセル踏み間違いなどによる痛ましい事件が多く報道されているが、そのなかでも大きく取り上げられているのが大津市の事故だろう。詳しい内容はすでにいろいろなメディアで報道されているのでわかっている方は多いはず。今回は、そのなかでキーとなった右直事故について紹介しよう。

 右直事故とは直進車と右折車が衝突する事故のことで、クルマだけでなく、バイクでも多く、出会い頭とともに死傷事故の2大原因になっている。

 まずよく聞かれるのが、どっちが悪いのかわからないということ。前方に右折車がいるのに、そこに突っ込んだ直進車も悪いという意見も多く、大津市の事故でも過失割合を無視したさまざまな意見が飛び交っているように思える。

 実際はというと、過失割合は右折車が8で直進車が2となる。動いている以上は10対0には基本的にはならないので、それを加味して考えると実質、右折車がほぼ悪いことになる。

 理由としては、右折車が前方不注意や確認不足などで曲がってくるからで、直進車についてはただ真っ直ぐに走っていただけで過失要素はほとんどないから。交差点は徐行するべきだろう、という意見も聞くが、信号による交通整理がされていれば徐行義務は免除される。

 加えて、大津市の事故では直進車が直接の死亡原因になってしまったが、これも直進車が回避することができたのかどうかがカギとなるわけで、ただ走っていただけとするとそれは無理。右折車に単純に弾き飛ばされてしまったから過失はほぼない(今後の裁判にもよるが)。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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