この記事をまとめると
◼︎こまめに入れる方がクルマは軽くなるので燃費には貢献するが、効率が悪い
◼︎一度満タンにして走ってもさほど燃費には影響しない
◼︎夏季と冬季でガソリンの仕様が違うので、なるべく使い切ってから満タンにする方がいい
重量を抑えると燃費は向上するが毎回満タンにした方が効率がいい
EVを除けば、クルマを動かすためにはガソリン(もしくは軽油)が必要。その燃料を給油するとき、あなたは満タンにしていますか? それとも大体半分ぐらいまでしか入れない派?
ガソリンを満タンにすると、重量が増えるので、いつも半分ぐらいの燃料で走れば燃費向上につながると考える人もいるだろう。実際、取扱説明書に「市街地走行には、タンクの1/2から3/4量の給油で十分」と紹介し、満タンにするのを必ずしも推奨していないメーカーもあるぐらいだ(例:フォルクスワーゲン)。
しかし、その効果はどのぐらいあるのか? F1マシンの場合、フューエルエフェクトといって、車重が10kg増えると、平均ラップが0.3秒も遅くなるとされ、予選のタイムアタックのときは、ギリギリの周回分の燃料しか積んでいない。市販車であってももちろん燃料増の影響はあるが、その影響は100kgの荷物で3%ぐらい(乗用車)。
ガソリンの重さは1リッター=約750g(軽油は約820g)なので、50リットルタンクのクルマで、満タンとタンク半分のときのガソリンの重さの違いは、18.75㎏。このぐらいのウエイト差が燃費に与える影響は、1%未満。1000km走っても1リッターも変わらないだろう。
最近は、ガソリンスタンドがどんどん閉店して数が減っているので、すぐ近所にガソリンスタンドがある人ならばいいが、そうでない人にとってはガソリンスタンドに行く回数が増える分だけ、無駄な燃料消費が増えるうえ、その手間もコストと考えると、毎回満タンにした方が効率がいいはず!