名車から珍車まで、思わず足を止めオーナーに話を聞くと!?
2016年2月20から21日にパシフィコ横浜で行われた第8回Nostalgic 2days。会場には多くの車両が展示されていたが、今回は記者が個人的に気になった車両を数台ピックアップしてご紹介したいと思う。
〈日産レパード〉
ついに公開された映画「さらば あぶない刑事」の影響もあってか、再び注目が集まってきているF31型レパード。そのF31レパード専門店である「カーショップフレンド」のブースに展示されていたレパードには755万円のプライスタグがつけられていた。「レパードに700万円?」と思うなかれ。
この車両は細部にまで手が入れられており、単純に全てを合計すれば1000万円は下らないと思えるほどなのだ。もちろん万人にオススメできるわけではないが、作業内容を理解した上で極上のレパードを求める人にとってはお買い得とも言える。なお、同店ではもっとリーズナブルなレパードも在庫しているのでご安心を。
〈ベッドフォード・ラスカル〉
見たことがあるようで何かが違う……というこの軽トラックはイギリスで販売されていた「ベッドフォード・ラスカル」に化けたスズキ・キャリイ(9代目)だ。ベッドフォードとはイギリスの自動車メーカー、ヴォクスホールのブランドの一つで、ヴォクスホールがGM傘下ということもあって当時提携関係にあったスズキ車を英国に導入していたのだ。この展示車両はベッドフォード用のグリルとサイドストライプ、ドアミラーを装着。もともと英国は右ハンドルの国ということもあって、本国の人が驚く一台と言えるかもしれない。
<50系クラウンワゴン>
クラウンとしては3代目となる50系クラウンワゴン。優に40年を超える車齢からすれば極上と言えるボディや当時モノのアルミホイールに目が行くが、このクルマの一番素晴らしいところはワンオーナー車であるということ。もともと家業の酒屋でも使えるようにと購入されたクラウンワゴンだったが、いつしか倉庫で眠るようになっていた。しかし、その倉庫も解体が決まったため、そのタイミングで路上復帰をすることになったのだ。現在ではオーナーの娘さんが主にステアリングを握るが、会場ではオーナーも元気な姿を見せていた。会場では見ることができなかったが、新車時のナンバーを維持している。
<ユーノス・ロードスター>
すでにデビューから27年が経過し、すでに旧車の仲間入りを果たしつつあるユーノス・ロードスター。会場に展示された個体はマツダが所有する車両で、初代ロードスター主査である平井敏彦氏が当時所有していた車両そのものだ。1990年式で1.6リッターエンジンを搭載する前期型ではあるが、内装の一部に1.8リッターモデルのものの意匠が使われているのが特徴となる。また、ステアリングも市販車では採用されなかったポリッシュタイプのスポークのものが取り付けられるなど、差異を見つけるのが楽しい一台だ。
Nostalgic2daysは展示即売会ということもあり、自分には関係ないと思ってしまうかもしれないが、旧車には一台一台にヒストリーがあるもの。そういったエピソードを聞くだけでも行く価値はあるだろう。
(写真:小鮒康一)