アキュラ30周年のタイミングでお披露目となったデザインモチーフ
ホンダの北米プレミアムブランドである「アキュラ」。そのスタートは1986年とトヨタのレクサス、日産のインフィニティよりも歴史は古い。30年目の節目の年となる2016年のデトロイトショーでお披露目されたコンセプトモデルが「プレシジョンコンセプト」だ。
一番の特徴は“攻め”のスタイルで、アキュラブランドのブランドアイコン「Precision Crafted Performance」を表現しているそうだ。アキュラのセダン系モデルはスポーティかつ個性的フロントマスクが与えられているが、プロポーション自体は割とコンサバなモデルが多いが、プレシジョンコンセプトはそんなイメージを払しょくさせるロー&ワイドな4ドアクーペスタイルである。
低く構えたフォルムは新型NSX以上にボリューム感があり抑揚のあるデザインだが、アクの強さや味濃い目…という感じはなく精緻な印象だ。ちなみにボディサイズは全長5180×全幅2135×全高×1320mm、ホイールベース3100mmとかなり大柄でホイールは22インチを履く。
画像はこちら インテリアもエクステリアに合わせて流れるようなスポーティなイメージでデザインされており、スポーティとプレミアムを両立させている。インパネ周りはスイッチ類が必要最小限のシンプルな操作系だが、コクピット感覚はかなり高い位置関係となっているように感じられた。
プレシジョンコンセプトはあくまでもデザインコンセプト…と言うことで、メカニズムに関するアナウンスはないが、プレスカンファレンス時に流れていた映像の中に、システム図がチラリと…。ちなみにフロントにターボエンジン、SH-AWDは確認できたが、気になったのは4輪にインホイールモーターらしき物と前後を繋ぐシャフトらしき物が見えたことだ。つまり「縦置きFRベースの電動SH-AWD」と言うことになるが、それは一体どのようなシステムなのだろうか?
これまでスポーティなセダンを中心にブランド展開を行なってきたアキュラだが、ここ最近はクロスオーバーSUVのイメージが強くなっていたのも事実である。そのため、プレシジョンコンセプトはアキュラの原点(=セダン)を振り返る…と言う意味も込められているそうだ。このモデル自体は純粋なデザインコンセプトだが、ここで用いられているデザインモチーフは今後のアキュラに採用されるのは間違いないだろう。
(写真:青山義明)