運転の苦手な人でもこれなら安心! 手取り足取りの運転支援が充実した庶民派モデル5選

車種選びの基準はボディの小ささだけではなくなった

 運転に不慣れ、運転が苦手……そんなドライバーが選ぶべきクルマとは、どんなクルマだろうか。

 そうした人の多くは、そもそもクルマに詳しくないため、小さなクルマならいいんじゃない? と思いがち。もちろん、駐車や狭い道の走行を考えると、コンパクトなボディサイズと小回り性の良さ(最小回転半径の小ささをチェック)はひとつのポイントとはなるものの、最新のクルマ選びではさらなる「運転不慣れ」「運転苦手」を克服できる装備の有無もチェックポイントになる。

 まずは新車購入時、バックモニターを装着するのは必須。運転初心者、運転不慣れな人がバック中にクルマをぶつけやすいのは周知の通りで、バックモニターは大いに役立ってくれる。

 そのモニターだが、今では駐車を支援してくれる360度ビューモニターもある。車両の真上から見たような映像をモニターに映し出してくれて、白線内のきれいに止めるのが容易になる。ちなみに自動駐車システムもあるにはあるが、うまく作動させるには運転慣れしている人でもけっこうコツがいるので、この際、割愛。

「運転不慣れ」「運転苦手」な人はやっぱり事故を起こしやすい。そこで、先進安全支援機能付きのクルマを選ぶことも大切。自動ブレーキはもちろん、個人的にACC(渋滞追従機能&先行車追従機能クルーズコントロールを指す)と並んで、運転歴40年以上のボクでもぜひとも装備したいのが、車両後方の死角から接近するクルマを検知、教えてくれるブラインドスポットモニター。

 運転不慣れな人は高速道路を走っているときなど、前を向くのが精一杯。車線変更時、左右のクルマに対する注意がおろそかになりやすいのだが、ブラインドスポットモニターが付いていれば、安心安全。接触事故などが起こりにくくなるわけだ。

 だが、バックモニターや360度モニター、自動ブレーキは国産コンパクトカーでも装備できるクルマがあるものの、コスト高になるブラインドスポットモニターを装着している国産車は中上級車種に限られる。

オススメ1)VWポロ

 それで、まずお薦めしたいコンパクトカーがVWポロ。歩行者対応の自動ブレーキはもちろん、ブラインドスポットモニターをはじめ、駐車支援システム、後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能、駐車時の障害物検知機能など、先進安全支援機能てんこ盛り。運転のしやすさ、小回り性の良さなど、基本的な部分でも「運転不慣れ」「運転苦手」な人にぴったり。モバイルオンラインサービスもあるから鬼に金棒である。

オススメ2)マツダ・デミオ

 とはいえ、VWポロはセーフティパッケージ込みだと輸入車らしくそれなりの値段になる。そこで次にお薦めしたい、国産コンパクトカーでも先進安全支援機能が自由実している1台がマツダ・デミオ。何しろ全グレードに自動ブレーキはもちろん、ブラインドスポットモニター、リヤパーキングセンサーなどが装備され、360度ビューモニターもオプションで選択可能。価格も中心グレードで150万円前後である。

オススメ3)スバル・インプレッサ

「運転不慣れ」「運転苦手」ながら、家族構成などでもう少し大きいクルマが必用、というなら、スバルのインプレッサはどうだろう。そもそも「ぶつからないクルマ」の代名詞的なのがスバルの先進安全支援機能のアイサイトであり、最新のver.3は国産車の先進安全支援機能の先端を行く機能の持ち主。標準装備のアイサイトに加え、アイサイトセイフティプラスを選択すれば、ブラインドスポットモニターやサイドビューモニターまで付いてくるのだ。

オススメ4)トヨタ・カローラスポーツ

「運転不慣れ」「運転苦手」な人にぴったりの今風な機能を満載しているのがカローラスポーツ。ブラインドスポットモニターや、バック時、後方から接近する車両を検知して衝突被害を軽減するとともに、ガラスや壁などの静止物を検知し衝突被害を軽減してくれる機能など、コンパクトなクルマとしてはハイレベルな先進安全支援機能を用意。

 しかもクラウンとこのカローラスポーツから始まった、オペレーターサービスを含む新コネクティッドサービスがまた「運転不慣れ」「運転苦手」な人にうってつけ。走行中にオペレーターがナビの操作、設定をしてくれたり、知りたいお店の電話番号を調べてくれたり、万一の事故などの際にはヘルプネットのオペレーターがスタンバイしていて、警察や消防、ドクターヘリの手配まで行ってくれる機能に対応しているのだから心強さ満点。たとえひとりで運転していても、ひとりじゃない、それがトヨタのコネクティッドサービスなのである。

オススメ5)XC40をはじめとした最新ボルボ車

 ちなみに、ボディサイズはやや大きくなり、価格も立派になってしまうが、最新のボルボはXC40を含め、世界最先端の先進安全支援機能を搭載。ボルボの安全性能は古くから定評あるものだが、予算のある人は検討の価値ありである。

 話を整理すると、「運転不慣れ」「運転苦手」な人には、車体がコンパクトで小回りが利き、なおかつ自動ブレーキはもちろん、バックモニター、ブラインドスポットモニター、360度ビューモニター、バック時にもぶつからない先進安全支援機能が装備されているとより安心安全ということだ。

 最後に言っておくと、上記のクルマたちは「運転不慣れ」「運転苦手」な人だけにとどまらず、ベテランドライバーであっても、安全性、先進安全支援機能にこだわる人にも最適。いやむしろ、運転が楽しく、走りのいいクルマたちばかり。決して初心者向けという意味ではないので、誤解のないように。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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