えっ! これも交換が必要? クルマの意外な消耗品5つ

タイヤやオイル以外の知られざるクルマの消耗品

 クルマというのは消耗品の固まりだ。極端なことを言うと、エンジン丸ごとやボディそのものなど、クルマ自体が消耗品だ。それゆえ、手荒く扱うと寿命が縮まったりするわけだが、今回は消耗品という意識が薄いけど、じつは消耗品というパーツや装備を紹介しよう。

1)マフラー

 昔は消耗品の代表格だったが、最近はステンレス化が進むなどして、さびたり穴が開いたりすることはほとんどない。それゆえ、消耗品であるという意識はかなり薄くなってきたが、走り方(あまり回さないなど)や使用環境、走行距離によっては次第に劣化して、最終的には穴が開いたりする。もちろん穴が開くと車検に通らないだけでなく、爆音になってしまうので使用不可だ。

2)ブレーキローター&ブレーキドラム

 パッドは消耗品というのは当然だが、相手となるローターも消耗品だ。日本車の場合は、硬くできていてほとんど減らないので意識が薄いのだが、ブレーキタッチを優先する輸入車はかなり柔らかくてできていて、どんどんと削れていく。パッド2回にローター1回の交換といったところ。同様にドラムブレーキの場合はドラムも消耗品である。

3)ブレーキホース

 ブレーキではまだ隠れた消耗品がある。それがブレーキホース。ブレーキは油圧を使っているので、配管がボディから足まわりへとつながっているのだが、サスペンションは上下するので柔軟性が必要となる。そのため、ボディと足まわりの橋渡し部分はゴムのホースとなっている。すぐに劣化することはないが、10万km以上走ると表面にヒビが出てきたりするし、そのまま放置すれば千切れてブレーキは効かなくなってしまう。

4)O2センサー

 O2センサーとは排気のマニホールドのところに付いているもので、その名のとおり、排気ガスに含まれる(残っている)酸素の量を測るもの。エンジンの燃焼具合をモニターするために付いているのだが、日本ではその存在すら知られていないが、海外では定期交換の意識が高いパーツだ。高熱にさらされ、ススも付くことから次第に正確な数値を測ることができなくなる。燃費が悪いとか、アクセルレスポンスがよくなくなってきたという場合、交換すると元に戻ることがある。パーツの価格としては数千円のもので、高くはない。

5)パワステフルード

 現在はすべてのクルマが電動パワステと言っていいが、少し前まで油圧のパワステが採用されていた。油圧というだけに、フルードが動力を伝達しているのだが、メーカーの指定は無交換。でも、圧力はかかるし、熱にもさらされることから、ヘタリは確実に進行する。新品に交換すると、軽くなって、実感することこのうえなし。油圧パワステのクルマに乗っている方はぜひお試しあれ。

  


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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