いいタマが少なくなっているモデルもあるので見つけたら即決!
クラッチペダルを踏んで自らギヤを選択するマニュアルの楽しさは格別のものだ。しかし、クルマの楽しみというのはなにもそれだけではない。とくにスポーツカーであれば、そのシャープなハンドリングや胸のすくような加速感なども間違いなく楽しさのひとつだろう。そこで今回はAT限定免許ユーザーでも楽しめるスポーツカーをご紹介したい。
1)トヨタMR-S
スーパーカーでしか存在しなかったミッドシップレイアウトのスポーツカーとして1984年に登場したMR2の後継車種で、1999年にデビューしたのが、MR-Sだ。当初は5速MTのみの設定だったが、2000年8月に国産量産車初の電子制御シーケンシャルMTが搭載され、AT限定免許でも運転が可能となっている。
このシーケンシャルMTは機構的には通常のMTと同様のもので、クラッチやシフト、アクセルを電子制御でコントロールして変速をしてくれる、いわゆるクラッチレスMTであった。変速時にアクセルを一瞬戻すなど、スムースに走らせるためにはテクニックが必要だったが、それもまた楽しさのひとつと言えるだろう。
2)三菱FTO
今でこそマニュアルモード付ATは珍しくないが、日本で初めてマニュアルモード付ATを搭載したのが、1994年に登場したFTOだった。トップグレードのGPXには前輪駆動レイアウトながら200馬力を発生する2リッターV6エンジンを搭載し、インテグラタイプRと並んでFFスポーツとして高い評価を受けていた。
なお、デビュー当時は4速だったATだが、97年2月のマイナーチェンジで5速へと進化。しかし、すでにクーペ市場は縮小しつつあった時期であり、マイナーチェンジ後モデルは希少。程度が良い個体があれば即決してもいいレベルだ。
3)日産フェアレディZロードスター(Z33型)
日本を代表するスポーツカーであるフェアレディZも、1世代前のモデルになると一気に手ごろな値段になり、ATモデルであれば車両価格10万円台という価格から探すことができてしまう。もちろん搭載されるエンジンは3.5リッターのVQ型エンジンで、このエンジンはアメリカの雑誌社が主催する10ベストエンジンに長らくランクインするほど評価の高いものである。
しかし、ATで乗るなら、オープンエアモータリングが楽しめるロードスターという選択肢もある。電動で開閉できる幌を持つロードスターはクーペに比べてルーフがない分ボディ剛性の面で不利となるが、元々剛性の高いZ33型だけにそれほど心配する必要はない。価格帯もクーペよりは高くなるものの、50万円台前後から探すことができるというのも魅力的だ。