引火の可能性とセルフの場合の不注意を防ぐため
ガソリンスタンドで、「給油中の携帯電話の使用は禁止です」という注意書きを見たことがないだろうか。その理由について、まず3つのことが推測できる。
1)携帯電話の発する電磁波や静電気によって引火の恐れがあるため
2)携帯電話の電波が給油機の計器などに悪影響を与えるため(飛行機の離着陸時と同じ)
3)電話での通話や画面を操作することで、注意力が散漫になり、吹きこぼし等につながるから
一方、単なる都市伝説でまったく問題なしという意見もある……。では実際の処どうなのか? 調べてみると、とあるガソリンスタンドのHP内には「セルフの使い方」という項に、『禁止事項』が下記のように書かれている。
・セルフステーション内は禁煙です。
・給油中はエンジンを必ず停止してください。
・容器へのガソリン注入は禁止されています。
・セルフステーション内は火気厳禁です。
・給油中の携帯電話の使用は禁止です。
とはっきり書かれている。そこで、今回はコスモ石油にその理由について問い合わせてみた。その答えは、上記の「携帯電話の発する電磁波や静電気によって引火の恐れがあるため」ということだった。
つまり、「携帯電話の発する電磁波や静電気によって引火の恐れが皆無とはいえないため」とのこと。さらに「給油中の携帯の使用は通話や画面を操作することで、注意力が散漫になり、吹きこぼし等につながるから」ということも理由に挙げていた。
ちなみに計器などへの影響は、基本的に問題ないとのこと。『おサイフケータイ』等で支払うケースもあるのでは? という気もしないでもないが、「“給油中”はご遠慮ください」とのことだった。ちなみ、セルフではなく、スタッフが給油するフルサービスのガソリンスタンドでも、給油中の携帯電話の使用は控えてほしいと、コスモ石油では答えてくれた。
「携帯電話の発する電磁波や静電気によって引火の恐れがあるため」については、携帯電話が原因の引火事故が実際に起こり得るのかは確認できていないが、万が一のため、と考えておきたい。
そして「電話での通話や画面を操作することで、注意力が散漫になり、吹きこぼし等につながるから」については、もっともな心配なので、やはり少なくとも給油中は、給油操作に集中した方がいいだろう。